戦犯はレコード会社だけじゃない? テレビ番組から学ぶヒップホップへの誤解

――96年の『さんピンCAMP』を経て、盛り上がりを見せつつあった日本語ラップシーン。それをテレビメディアは、どのように伝えてきたのか?

『流派-R』は13年3月で放送を終了、『超流派』と改題後は、クラブ系以外も紹介する番組へ路線を変更した。

 98年、テレビ朝日でクラブミュージック系情報番組『FUTURE TRACKS』の放送がスタートした。番組の制作を担っていたのは、のちにアーティスト・マネジメントも手がけるテレビ朝日ミュージック(ケツメイシや湘南乃風らが所属)で、当時クラブミュージックの知識に乏しかった同社は、クラブ系アーティストを抱える3つの事務所「アーティマージュ」(当時m-floらが所属)、「エレメンツ」(当時KICK THE CAN CREWらが所属)、「ニューワールドプロダクションズ」(当時シュガーソウルらが所属)に番組のブレーンを依頼。

 結果、番組のプッシュと時代背景も相まって、m-floやケツメイシなど、ラップとメロディアスな歌を武器にするグループが続々とメジャーデビューを飾った。しかし、その勢いとは裏腹に、セルアウト叩きが盛んだったヒップホップシーンでは、アンチの波が押し寄せる。当時、宇田川町のレコード店に勤務していたスタッフが話す。

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2024.11.21 UP DATE

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