【中嶋朋子】『北の国から』で有名になりながら、私は「蛍」じゃないって、ずっと思っていて。

(写真/三浦太輔・go relax E more)

Touching song

トム・ウェイツ
『フランクス・ワイルド・イヤーズ』
“酔いどれ詩人”の異名でも知られるアメリカのシンガー・ソングライター、トム・ウェイツが1987年に発表したアルバム。「セント・クリストファー」はその冒頭曲である。


 2歳のときから芸能界で働いていたので、あんまり家でゆっくりテレビを観ていた記憶がないんですよね。7歳の頃からは『北の国から』が始まって、その間はほとんど北海道にいたから、音楽とは無縁の生活を送ってましたし。大きくなってからは、撮影の待ち時間にウォークマンで音楽を聴いたりしてましたけど、その頃には、何かにあらがう少女になってましたね(笑)。『北の国から』が有名になって、私が演じた「蛍」という役も有名になるにつれて、世間の見る目と実際の自分があまりにも違うから、「私はそうじゃない!」ってずっと思っていて。パンクじゃないけど、“世界対自分”みたいな感じで、常に何かにあらがっていたんです。

『北の国から』の撮影のときはいつも、(脚本家の)倉本(聰)先生が、吉岡(秀隆)君と私に、必ずリサーチをかけるんです。「君たちが最近聴いている曲を送ってくれ」って。吉岡君がどんなものを送っていたかは知らないけど、私は……当時はバンドブームだったから、有頂天とかパーソンズとかだったかな。あ、レベッカは絶対送りましたね。すごい好きだったから。それで思い出しましたけど、思春期の頃はブルーハーツをよく聴いていました。ブルーハーツも倉本先生に送ったかもしれない。とにかく大好き。「人にやさしく」なんかは、昔はよくカラオケでシャウトしてました(笑)。

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