【AK-69】「俺なんて、まだションベンみたいなもん」──闘争心と向上心が生んだ最高級の“B級”マインド

――音楽の舞台のみならず、その高い支持はスポーツの分野まで多岐に渡る。ビジネスの才覚も持ち合わせたヒップホップ・シーンを背負う孤高のラッパーの本心をえぐる。

(写真/佐藤裕信)

 自らを〈インディペンデント・キング〉と称し、デビューから一貫してインディ・レーベルに籍を置きつつも、武道館ライブを成功させたほか、プロ野球選手の登場曲ナンバーワンに選ばれるなど、日本のヒップホップ・アーティストとしては規格外の伝説を生み出し続けている男、AK-69。このたび、彼が新たに自身の会社である「Flying B Entertainment」を立ち上げ、同時に同名のシングルを発表した。地元・名古屋のストリートから飛び出し、すでにA級の成り上がりストーリーをメイクしている彼だが、「B級から成り上がる美学」と語るその本心を探った。

──デビュー当時から在籍していたレーベル〈MS Entertainment〉を離れ、独立されましたね。

「去年、全国13カ所を回ったホールツアーやアルバムの発売、一区切りついたところでちょうど契約期間が終了したんですよ。その時に現状維持を選ぶか、さらなるステージに進むのかという決断を迫られて、独立してさらに大きな舞台を目指そうと思ったんです」

──より大手の事務所へ移籍せず、個人の会社を立ち上げた経緯は?

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