強制撤去を続々実施! 視聴率の取れる【ごみ屋敷取材】でテレビ局が争奪戦に?

ついに強制撤去も!問題意識高まる

 2015年11月、京都市は市の条例に基づき、50代男性の住宅前に積み上げられたごみを行政代執行によって撤去した。たびたび議論されてきた私有地内のごみについては、全国初の強制撤去となった。市が男性に請求した清掃費用は、ごみ袋代のみ。今後、全国でもこうした強制撤去が積極的に行われていくと見られる。

今回取材した東京・御茶ノ水のごみ屋敷の様子。

「東京都足立区で『ごみ屋敷条例』ができて以降、マスコミのごみ屋敷への注目度は急激に高まりました」

 そう話すのは、ごみ屋敷専門掃除業者「孫の手」の佐々木久史社長だ。

 足立区が「足立区生活環境の保全に関する条例」【1】、通称「ごみ屋敷条例」を施行したのは2013年1月。「近隣住民の生活環境に多大な影響を及ぼすような状態」にあり、区の指導・勧告を無視したごみ屋敷に対して、最大で100万円を区が負担し、その撤去作業を強制的に行うというものだ。この条例を皮切りに、大阪市や京都市など、全国の自治体でごみ屋敷の「家主の氏名公表」や「強制撤去」といった条例が検討、施行されてきた。

「ヴィジュアル的なインパクトが大きいこともあり、ごみ屋敷関連のニュースはとにかく視聴率が取れます。視聴者としては、まずどんな人がどんな過程で、部屋をごみ屋敷にしたんだろうって好奇心がわきますし、散らかった部屋からどんな物が出てくるんだろう? という宝探し的な側面もある。条例が施行されたことで、自治体への取材もしやすくなり、住民からのタレコミも増えましたから、キー局はみんな、全国の系列局を駆使して情報を押さえてますよ」(某民放テレビキー局関係者)

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