バカで間違ったトークゆえの誠実さ――【会田誠】が東大バカ田大学で"赤塚不二夫"を語る

――元放送作家で、現在は脚本家として心機一転活動する林賢一が、生のトーク現場に裸一貫突入! 事務所の大看板・古舘伊知郎を始めとした先達たちが繰り広げるトークライブをレポートする。

今月のトークライブ

赤塚不二夫生誕80年企画「バカ田大学」

人物:会田誠 講師:会田誠 日時場所:2016年1月27日 @東京大学本郷キャンパス 山上会館
「バカは死んでも治さないのだ」をキャッチコピーに、赤塚不二夫生誕80年を記念して開催される、次世代メディアコンテンツクリエイター養成講座。東大にて3月まで行われる予定。


 赤塚不二夫生誕80年企画として、最高にくだらない講座が開催された。『天才バカボン』に登場する、あの「バカ田大学」が東京大学で開講されるのだ。講師陣は、みうらじゅんをはじめ、宮沢章夫、茂木健一郎、養老孟司、宇川直宏(敬称略)など豪華文化人が勢揃い。「これでいいのだ」に代表される赤塚イズムを再発見すべく、各講師陣が「バカ」をテーマに東大の教壇で授業を行うという。くだらないことを真剣にやるスピリットに大いに共感した筆者は、早速講座を申し込んだ。

 いざ東大へ! 受講するのは、現代美術家・会田誠さんの講義「僕のバカアート」だ。2012年に東京・森美術館で行われた大規模回顧展「会田誠・天才でごめんなさい」が現代美術では異例の約49万人の観客を動員したことは記憶に新しい。素晴らしすぎて館内を3往復もしたのは良い思い出である。また、本誌の特別対談(13年9月号)で残した「学校の備品で作った等身大の作品もアート」という言葉は今でも印象的だ。

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