上川の熱心な役作りもむなしく……大失速した『エンジェル・ハート』は『デスノート』とココが違った!

日本テレビ『エンジェル・ハート』HPより。

 10月の放送開始当初「上川隆也がハマり役過ぎる!」「文句なしの再現率」と原作ファンにベタ褒めされていた上川の主演ドラマ『エンジェル・ハート』(日本テレビ系)が6日にひっそりと最終回を迎えた。

 人気漫画が原作の同作だが、主演の上川は原作の熱狂的なファンということもあって、原作のキャラクターを忠実に再現。前クールに放送されていた『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)出演終了後に肉体改造を行い、体脂肪率も10%を切るなど作品へハンパない愛情を注いだ。もちろん、演技の面でもファンならではのアドリブを入れるなど、原作ファンの満足度も高い作品だったようだ。

 そんな上川の役作りが評価され、初回こそ視聴率12.5%とまずまずのスタートダッシュに成功したが、その後は右肩下がり、最終回では7.8%まで数字を落としている。終わってみれば、平均視聴率も9.2%と2桁を割ってしまったのだ。

 同作はなぜここまで失速してしまったのか、ドラマに詳しいテレビ誌記者はこう分析する。

「原作ファンからの評判も高く、毎週熱心に視聴する特定の層はある程度獲得していたようです。ところがライトな視聴者の声を拾ってみると、ストーリーが退屈だったという意見が目立っていましたね。それに原作ファンの評価が高すぎたことが、むしろ裏目に出たようです。ここ最近の人気コミックを原作にしたドラマは日テレでは『デスノート』や『地獄先生ぬ~べ~』などがありましたが、これらは逆に原作ファンが毎回のように不満を漏らしていた。しかし結果として、どちらも平均視聴率は2桁でした。つまりコミック原作の場合、多少なりとも原作ファンに叩かれるぐらいのほうが逆に話題になって食いつく人が多いんです。今回は原作ファンがあれだけ盛り上がってしまったため、付け焼刃の知識で叩くと自分が総攻撃を食らいかねない。そういった意味でアンチの興味をそそらなかったことは、視聴率右肩下がりの大きな原因といえます」

「コミックを知らないからやたらダラダラした展開に見えた」「自分は第5話でお腹いっぱいになった」「一見さんお断りのドラマもつらいね」など、ライトな視聴者のコメントも勢いのないものばかりだったことが、ドラマの失速を映し出しているようだ。

 作品への愛が深すぎた主演の上川も、おそらく残念な気持ちでいっぱいだろう。

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