能年玲奈、中森明菜……“芸能人というカネになる木”に群がる相談役

――数々の芸能スクープをモノにしてきた芸能評論家・二田一比古が、芸能ゴシップの“今昔物語”を語り尽くす!

『NHK連続テレビ小説 あまちゃん 能年玲奈 featuring 天野アキ 完全保存版』(NHK出版)

 一昨年、NHKの朝ドラ『あまちゃん』のヒロインを演じて一躍、国民的人気女優になった能年玲奈(21)。

 ドラマが終わると「あまちゃん女優」を看板に映画に主演するなど、王道を歩んでいるかのように見えていた。しかし、昨年からその姿を見る機会は減っていた。現在は月1回のラジオと『ドラゴンクエスト』のCMに出演している程度で、有村架純らほかの『あまちゃん』出身女優とは雲泥の差がついている。能年は5年前に映画でデビューしたばかりなのに、すでに「あの人は今」状態。

 そんな能年に「洗脳」疑惑が浮上している。報じられているところによると、「能年と所属事務所の間でギャラ(一説には月給5万円)や仕事で揉め、事務所から仕事を干されている状態。能年はデビュー前から演技指導を受けていた滝沢充子女史に相談。今年4月に滝沢女史とともに個人事務所を設立。独立しようと画策している」というもの。

もっとも能年側は「あくまでもグッズなどを販売する会社で独立ではない」と否定。事務所とは契約したままという。

「事務所との関係が良好なら能年の人気からして仕事はあるはず。どういう形であれ、事務所と対立していると思うのが自然。今回の個人事務所設立も勝手に独立すれば芸能界のルール違反。ますます能年は仕事がない状態が続くことになる。女優として才能が開花したばかりだけにもったいない」(業界関係者)

 こんな状況のなか飛び出したのが、「能年は滝沢に洗脳されている」という話だった。

「事務所も大きくなればタレントが増える。エコヒイキもあるし、信頼関係が崩れることもある。結局、頼れるのは自分。それだけでは心細い。そこで個人的に信頼できる人に頼ることはよくあること。ただ、頼る人物が問題になることもある」(芸能関係者)

 典型的な例が親。ギャラや仕事で不満が出ると、親が出てくるケースもあるが、「芸能界は身内が後から出てくるとロクなことにならない」というのが定説。鈴木亜美が所属のレコード会社と契約解除をめぐりトラブルになったのも父親が口を出してきたことが原因といわれた。

 また、小林幸子は結婚した夫が事務所経営に口を出してきたことによって、それまで事務所を支えていた2人の女性幹部が退社し、大きな騒動に発展した。やはり頼る人物は「芸能界にある程度、精通していて顔が広くお金を持っている人が適任者」と言われている。

 昔から芸能人のまわりには「この人、何者」と思われるような人物はいた。事務所の相談役だったり、芸能人の相談役だったりと、正体の知れない人物が暗躍するように動いていた。著者と旧知だった人物は、普段は山荘に暮らし、何かあると上京。芸能プロや芸能人とのトラブル解決をやってのけていた。肩書きは「顧問」と名乗っていたが、亡くなった今もその人の詳しいことは謎のまま。

 中森明菜が大手事務所から独立し、所属する事務所がなかった時にも、相談役的な存在がいた。「なんとか自由に歌手、中森明菜を復活させるつもりだった」と語っていたが、明菜だけは扱い方が難しかった。

 芸能人は「金のなる木」と言われる。そこには有象無象の人が群がる。そこにすがる芸能人もいる。「付き合い方を間違えると、芸能界追放みたいなことになるし、うまく付き合えば、芸能界を生き抜くために欠かせない存在になる。どんな人物でどんな付き合い方をするかの状況判断次第ですが、能年のようにまだ芸能界の右も左もよくわかっていない子だと怖い。やはり、芸能界でもまれたタレントでないとそういう人とはうまく付き合えないのでは」と芸能関係者はいう。

 果たして、能年と滝沢女史の関係はいかに。

ふただ・かずひこ
芸能ジャーナリスト。テレビなどでコメンテーターとして活躍するかたわら、安室奈美恵の母親が娘・奈美恵の生い立ちを綴った「約束」(扶桑社刊)、赤塚不二夫氏の単行本の出版プロデュースなども手がける。青山学院大学法学部卒業後、男性週刊誌を経て、女性誌「微笑」(祥伝社/廃刊)、写真誌「Emma」(文藝春秋/廃刊)の専属スタッフを経て、フリーとして独立。週刊誌やスポーツ新聞などで幅広く活躍する。現在は『おはようコールABC』(朝日放送)、『今日感テレビ』(RKB毎日放送)などにコメンテーターとして出演。

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