プラズマ研究の第一人者・大槻義彦教授もお手上げ!“科学”で唯一解明できないあの超常現象写真とは?

――火の玉やUFO、心霊写真など、これまでさまざまな超常現象の“証拠”を科学の力で次々と葬り去ってきた大槻義彦教授。時には、テレビ番組で超常現象肯定派や霊能力者たちと激しいバトルを繰り広げては、そのエキサイトぶりを視聴者たちに届けてくれた人物である。そんな大槻教授に、写真の加工技術が急速に進化する昨今の“超常現象”写真の変容について、話を聞いた。あの、話題の超常現象写真の正体も明らかに!?

大槻義彦氏。

──今年に入り、メキシコ・コリマ山の山頂に出現した“雲形”UFO(1月)、ペルーで観測された紫色のUFO(2月)、そしてアメリカ・カリフォルニアに現れたUFOの大群(3月)と、世界中でUFO写真が多数撮影され、話題となっています。これらの写真について、大槻教授はどうご覧になっていますか?

大槻義彦(以下、大槻) またメキシコですか。メキシコはね、チチェン・イッツァというマヤ文明の古代遺跡の中に「世界最古」といわれる天文台があって、UFOがもっとも観測されやすい場所だと信じられているんです。しかし実際は、こうした山頂付近の上昇気流によって起こる雲の変形は、富士山でもしょっちゅう観測されているもの。ただの自然現象なんですよ。気の持ちようとは、まさしくこのことです。

 また、ペルーの紫のUFOは、カメラのレンズの中で起きた光の屈折、もしくはゴミなどが写り込んだ可能性が高いですね。カリフォルニアのUFOの大群についても、同じような理由、または作為的に作られたものだと思われます。

──やはり、UFOの存在は完全否定なのですね……。教授のところには、こうした超常現象写真が、相変わらず多く寄せられているのですか?

大槻 UFOはまだまだありますが、火の玉の目撃情報については、昔に比べてかなり減りましたね。僕がプラズマで、その正体を解明してしまったということもあるでしょうが……今は街中明るいですから、不思議な光を見ても、気にする人が少なくなったのでしょう。

 そもそも、最近のカメラは、レンズが良くなっていますからね。昔のレンズは、今では当たり前の反射を防ぐコーティング加工がされていませんでしたから、レンズ内部反射や乱反射などが起こり、いろいろなものが写り込んでいたんです。心霊写真やUFOの写真のほとんどは、こういったものが原因。今でも古いレンズのカメラを用意してくれれば、火の玉なんていくらでも作れますよ(笑)。

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