「元祖ツイッター議員が語る、日本の選挙とネットのホントのところ」

通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

世論調査「投票にインターネットを参考にしたか」出典:2015/01/16時事通信↑画像をクリックすると拡大します。

――テレビの視聴率など、多くの人々による人気や支持率の調査は数あれど、国民の大多数が参加する国政選挙ほど大規模にマスの意見を集める仕組みはほかにない。単純な有権者数だけでも4900万人に意思表示を求めるというのは、考えてみたらかなりスゴイこと。だが、残念ながら投票率は年を追うごとに低下しており、選挙そして政治ですらマス崩壊の可能性が取り沙汰されている。その一方で、ネットをはじめとする新しい技術によって、人々とコミュニケートし、意見を束ねようとする試みもある。だが、かつて希望に満ちていたツイッターも、気がついてみたらクソリプと炎上にあふれる日々。果たして、ネットと政治の距離は近づいたのか? 遠ざかったのか?

クロサカ ネットが社会に浸透する中で、通信手段としてだけでなくソーシャル的なものが社会システムに入り込んできています。そのひとつが、選挙運動におけるインターネットの解禁です。ネット投票はまだ実現途上ですが、選挙期間中の広報活動が認められるようになり、有権者が選挙へ臨む際の情報収集は大きく変わったはず。今回は、そのネット選挙の解禁にあたって大きな役割を果たした、衆議院議員で厚生労働大臣政務官の橋本岳さんがゲストです。

橋本 クロサカさんとは大学、大学院、職場と、20年くらい一緒に机を並べていましたね。

クロサカ 岳さんは、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)の金子郁容研究室【1】でネットコミュニティの研究に没頭されていた頃から、有名人でした。そんな、国会議員の中で最もネットに詳しいおひとりである岳さんに、敢えて伺います。先の衆院選において「投票にインターネットを参考にしたか」【2】という世論調査で、87・8%の人が「参考にしなかった」と答えていました。「参考にした」は9・7%で、あまりの少なさに僕は驚いたのですが……?

橋本 うーん、まあ、こんなものじゃない? むしろ上出来というか。

クロサカ ええ!? それでいいんですか(笑)。

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