『ハイスコアガール』 裁判 刑事告訴の行く末 著作権侵害に該当するのか!?

――青春ラブコメゲームマンガ『ハイスコアガール』が、著作権侵害の罪によって刑事告訴された。著作権侵害による"刑事告訴"が及ぼす影響とは、一体どのようなものなのか?

前代未聞の刑事告訴は、押切蓮介氏とスクウェア・エニックスに、どのような結末を用意しているのだろうか……?

 80~90年代を彩ったアーケードゲームをはじめ、実在のゲームやキャラクターが多数登場する人気マンガ『ハイスコアガール』だが、同作に登場する『ザ・キング・オブ・ファイターズ』や『サムライ・スピリッツ』などの著作権を保有するSNKプレイモアが著作権侵害を訴え、14年5月にスクウェア・エニックス(以下スクエニ)を刑事告訴したことによって、スクエニが自主回収、連載の休載も余儀なくされている状況だ。同年8月にはスクエニ本社と作者の押切蓮介氏が家宅捜索の対象となる事態に発展、10月にはスクエニ側が「著作権侵害はなかった」とSNKプレイモア側を相手取り、大阪地裁に民事提訴したばかり。この問題について、マンガ家に正当な利益をもたらすための支援を行い、著作権法にも詳しい中島博之弁護士に尋ねた。

「SNKプレイモアは、株式会社SNKが倒産し、その系列会社であった株式会社プレイモアがSNKの知的財産権を取得した後、商号変更した会社です。プレイモアは版権管理を行う法務に特化した企業でしたので、同社が過去に行った裁判やアニメやイベントでの版権申請に関する対応を見れば、著作権管理に関して厳格な企業であることがうかがえます。そのような企業理念があるからこそ、再三にわたり使用停止をスクエニに通告していたものの受け入れなかったため、今回の著作権侵害問題も刑事告訴へと踏み切ったと思います。刑事告訴によって起訴されれば、裁判で有罪・無罪が争われることとなり、仮に有罪となった場合は、前科がつきます」

今すぐ会員登録はこちらから

人気記事ランキング

2024.11.22 UP DATE

無料記事

もっと読む