――集英社が巨額の宣伝費を投入している『ジャンプ+』を始め、大手版元のマンガアプリ参入が続く。IT企業系も巻き込み、アプリは戦国時代を迎えつつあるようだ。
2014年、マンガ誌の休刊が相次いだ一方で、昨年あたりから活発な動きをみせているのが「マンガのアプリ化」だ。集英社が14年9月より「少年ジャンプ+」のサービスを開始し、テレビCMなどでプロモーションを展開。小学館ではウェブコミック配信サイト「裏サンデー」を発展させた無料アプリ「Manga ONE」を、講談社でも「週刊Dモーニング」「少年マガジン コミックス」などのアプリをリリースし、スマートフォンやウェブでもマンガを楽しめる環境を整えた。もはや、「オワコン」のマンガ雑誌に代わる媒体として、マンガアプリにようやく着手し始めたのだ。
一方、このような出版社系のアプリに先んじてすでに大きく動きを見せていたのが、DeNAやLINE、NHN PlayArtなどのIT企業だ。スマートフォンのアプリの開発者は、見通しを語る。
「IT企業系マンガアプリではDeNAの『マンガボックス』や『E☆エブリスタ』、LINEの『LINEマンガ』、NHN PlayArtの『comico』などが主力。現在、最大手のアプリでも、ダウンロード数は数百万単位。まだまだ成長の見込める市場でしょうね」