日曜ゴールデンタイムで視聴率NO・1 『鉄腕!DASH!!』がTOKIOを作った!? その躍進を分析!

――この1~2年で降ってわいたようなTOKIOの人気ぶり。その裏には、『鉄腕!DASH !!』(日テレ)をはじめとしたテレビ番組での活躍があるのは間違いない。ここでは、テレビ関係者やアイドル研究者の言から、彼らがなぜその存在を認められるジャニーズになったのか、分析した。

そのMC力が、あのビートたけしにまで認められる国分太一。ネットではアンチも多いようだが、その器用さゆえかも!?

 インターネットでは「歌って踊れる農家」などともいわれているTOKIOだが、彼らを農業、建築、漁などと結びつけるキッカケになったバラエティ番組『ザ! 鉄腕! DASH!!』(日テレ)はここにきて、再び高視聴率を誇っている。

「一時期は、福島第一原発事故後の『計画的避難区域』の指定により、人気企画『DASH村』が中断し、視聴率も低迷。ひとケタ台を記録したこともありましたが、新企画『DASH島』が始まると、常時11~18%の視聴率を獲得するようになり、ついには、この9月の特番の視聴率が、95年の放送開始以来、歴代2位となる24%を記録。放送開始から19年で人気再燃という化け物ぶり。もはや『笑点』と並ぶ日曜日の定番番組になっている。リーダーの城島茂が挑んだ『24時間テレビ 愛は地球を救う』(共に日テレ)のチャリティーマラソンのゴールシーンでも、41・9%の瞬間最高視聴率をたたき出すなど、上半期(3月31日~9月28日)の視聴率3冠を獲得した日本テレビに貢献しています」(芸能記者)

 番組の中で、田畑を耕し、家を作り、ショベルカーを操り、海に潜れば魚を銛で仕留める……数あるジャニーズグループの中でも珍しくバラエティを中心にし、さらに、クロネコヤマトのヤマト運輸のCMには配達員のユニフォームで登場するほどガテン系のTOKIO。ジャニーズらしからぬことに、男性の支持が高まっているのだ。

 テレビ業界関係者もこう語る。

「よくネタに上がる資格も、『DASH』の企画で必要だったとはいえ、彼らがそれを取らなければ番組の内容も変わっていたわけで、番組に対する熱い、意欲的な姿勢を感じます」

 では、この人気の理由はどこにあるのか? 『隣の嵐くん』(小社刊)の著書もある関修明治大学講師はこう分析する。

「草食系男子がもてはやされ、歌って踊れる王子様的なアイドル全盛の時代に、サバイバル力を発揮した伝統的なオトコらしさを持っている。しかもEXILEのようなオラオラ系でもない。『DASH村』の田舎暮らしや『ソーラーカーで日本一周』といったロードムービー的な要素もあって、少年時代のワクワク感を体現している。男性視聴者は、決して実現できないような企画に、自分たちの理想的な生活像を見いだすのでは?」

『アイドル国富論:聖子・明菜の時代からAKB・ももクロ時代までを解く』(東洋経済新報社)の著書もある境真良氏(国際大学GLOCOM客員研究員、経済産業省国際戦略情報分析官)は”共感”をキーワードに解説する。

「ジャニーズ事務所のアイドルが持ちがちな、普通の男性を不快にするような権力性、権威に通じるスマートな”二枚目性”がTOKIOにはない。いってみれば、ガテン系で、しかも、基本的にどのメンバーも”三枚目”の要素を見せることでウケています。本人たちもそう話しているように、TOKIOは自分たちがジャニーズ事務所というスター軍団の中では”ダメ”な存在で、そこでいかに生き延びるかを意識させられてきたのではないか。挫折、負けゴコロをプラスに変える姿勢に、男性が共感するのでしょう」

 そもそもTOKIOは挫折、負けゴコロのカタマリ……。「シングルを出せばチャート1位」という、常勝が宿命付けられたジャニーズ事務所のなかで、「デビュー後7年間、1位を取れない」という挫折が今のTOKIOを作ったといえるのだ。こうした共感は、城島の”リーダー”像からも伺える。

「テレビで見る城島は、ほかのメンバーに比べれば、少し頼りなくても、自らがオチになることができる。にもかかわらず、周囲に気を配っていて、周りもそれをわかっている。あの長瀬や松岡がいつまでも敬語を使っている兄貴的存在ですから、男性目線からすれば、羨ましい立場ですね」(境氏)

「上司にしたいジャニーズ・ナンバー1」は城島ということか。

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