――シーシェパード問題から嫌韓・嫌中、国際情勢にまでメスを入れる動画で話題の“テキサス親父”こと、トニー・マラーノ。彼はなぜ自国ではない国への問題を掲げ、そして日本への愛情を注ぐのか? その思いを聞くべく、スカイプでインタビューを敢行。
日韓間に存在する多くの歴史解釈問題に関して、「慰安婦は職業売春婦」「竹島は日本の領土」など日本の保守層と同様の論をYouTube上で激しく展開している“テキサス親父”ことトニー・マラーノをご存じだろうか。65歳とは思えぬ、そのアグレッシブな活動は、嫌韓・嫌中派から熱狂的な支持を集め、豪放磊落で愛嬌溢れるキャラクターで知られている。
しかし、その一方で韓国からは、脅迫文や殺害予告が送られてくるほどの敵意や憎悪を向けられているのも事実。この非常に根が深く解決の糸口が見えない2カ国の問題を、第三者であるひとりのアメリカ人がなぜこうまで激しく日本を擁護し、韓国を罵るのだろうか?
「俺の住んでいるアメリカは、世界中の問題に首を突っ込んでいるだろう? だから自然と敵対する国家も多いし、アメリカ人として国際政治や社会情勢を知っておくのは当然のことなんだ。
そんななかでアメリカの大事な同盟国である日本と韓国が、常にいがみ合っていることを知った。しかも前世期の話題で、だ。すでに国際法のもとに解決した問題を、21世紀の現在に世界中で非難して、何をしたいのか理解できなかった。それに日本を非難するのは、いつだって韓国と中国だけだ。俺はこの通り日本人じゃないけど、第三者の目線からしても、ひどくうんざりしているんだよ。
日本は中韓に対し、ネガティブなアクションを起こすことはほとんどしないけど、そういった問題を吹っかけてくるのは、いつも韓国と中国で、日本はそれにリアクションをしているだけなんだ。アジア圏では、日米韓の3カ国で共同して、中国と北朝鮮に対応しなくてはならないってのに、それをぶち壊そうとしている」
アメリカにおける極東アジアへの政策は、同盟国である日韓両国が根幹となっており、その関係性には常に気を悩ましている。マラーノ氏がこの問題に介入してきたのは、そんな“アメリカ的視点”が大きかったのだという。