──男の永遠の悩みである“ハゲ”について、自らのつらいエピソードと共にカツラで隠すことの悲惨さを説いてきた当連載も、この形ではひとまず最終回(次号から、リニューアルして再開)。そこで今回は特別編として、歯に衣着せぬトークが売りの手島優ちゃんにご登場いただき、ハゲに悩む男性のコンプレックスに対して、ぶっちゃけどう思ってるのか、聞いてみた!
(写真/有高唯之)
麻生 今日は当クリニックにお越しいただき、ありがとうございます。これほど医者になってよかったと思った日はないですね(笑)。いきなり聞いてしまいますが、女性として、薄毛の男性について率直にどう思いますか?
手島 好きになってしまえば、髪の毛の量なんて関係ないですね。カツラをかぶるより、堂々としているほうがいいかな。でも、よく考えてみると、お付き合いする前の段階だったら、「面白い人」みたいなイメージが先行しちゃって、恋愛対象になりづらいところはあるかも。
麻生 そうでしょう? しかも、薄毛の男は自信が持てなくて、「どうせ自分なんか相手にされないよな」と思ってしまう。女性に声すらかけられないんだから、恋愛がスタートする以前の段階で、ハンディキャップが大きいと思うんです。
手島 確かにそうかもしれないですね。女子は先のことまで考えるから、「親に紹介するときにどうしよう」「子どもに遺伝したら……」なんて思っちゃうこともありそう。薄毛の人が女の子にアタックするなら、フサフサの人の10倍くらい、人間性や情熱を伝えなきゃいけないかも!
麻生 ある“同志”から、こんなエピソードを聞いたことがあるんですよ。結婚を前提に付き合っている彼女がいて、自分の薄毛について「全然気にしていないよ」と言ってくれていた。ところが、いざ両親にあいさつに行くことになったら「これかぶって」と帽子を渡されたと。そこで、「用意周到すぎるやろ! やっぱりお前も気にしとったんか……」って(笑)。
手島 うーん、それはショック。いつもは「化粧なんかしなくてもかわいいよ」って言ってくれていた彼氏が、急に「ばっちりメイクして来い!」と言うようなものですよね。私もスッピンがコンプレックスで、ノーメイクだったら絶対に外に出られないくらいなので、他人事じゃないです。
麻生 確かに、ハゲにとっての帽子やカツラと、女性の化粧は似ているかもしれない。結局、帽子の男は彼女と別れたらしいんですよ。「小さい男だ」と思うかもしれないけれど、彼女にずっと気を使わせてきたこと、そして今後も気を使わせるだろうことが嫌だったんだと。
手島 男のプライドですね。それくらい、薄毛について深刻に考えている男性が多いということですか?
麻生 男は薄毛に悩んでいること自体、なかなか言いだせないんですよ。結婚していても、奥さんにバレたくないから発毛薬は隠れて使うし、発毛クリニックにもコソコソと通っている人が多いんです。ちなみに手島さんは、彼氏に「実はカツラだったんだ」とカミングアウトされたらどう思いますか?
手島 とりあえず、「マジか!?」とはなりますよね。
麻生 少なからず「騙された!」と思うはずなんです。僕だって、巨乳だと思っていた子が胸パッド山盛りだったら、そう思いますから。男のほうもカツラをしたままではできないので、“そのとき”になって初めてカミングアウトすることが多いんですよ。むしろこっちから「電気消して」という感じで……。
手島 (笑)。考えてみると女子も一緒で、エステに通っていることを隠しますよね。「肌きれいだね。エステでも行ってるの?」「いや、全然」みたいな。少しでもきれいになりたくて、実際は毎週のように通っているのに、それがバレるのが恥ずかしい。天然美人だと思われたくて、強がるんです。本当は、男も女もコンプレックスに対してオープンになって、「発毛クリニックに行く!」「エステに通う!」って言い合えれば楽なんですけどね。
麻生 そうそう。自分の弱みを見せられることが、本当の強さだと思う。「自分はハゲだ! だから薄毛治療をしているんだ!」と堂々と言える人は、もうその時点でコンプレックスを解消しているんですよ。解消する方法があるんだったら、悩んでいないでまずは始めちゃえばいいんです。
手島 それ、すっごくわかります!私もかつて体重が71キロあって「どすこい」なんて呼ばれていたんですが、一念発起して1年で21キロ痩せた経験があって。このときは「悩むなら動く!」という感じだったんです。いまでは「スッピンブス!」なんて言われても、「知ってる!」って言い返せるくらい強くなりました(笑)。悩んでいる時間、もったいないです。薄毛でも、悩んでいるより堂々と治療しているほうがカッコイイし、女子もコンプレックスを打ち明けやすいんじゃないかなって。
麻生 僕は自分自身が薄毛だったから、同じ悩みを持つ仲間を助けたいと思って、整形外科に進んだんです。カツラでごまかした時期もありましたけど、いまは天職に導いてくれたハゲに感謝しているくらい(笑)。
手島 先生はプロだから、いろんな患者さんの例を見ているんですよね。だから、相談するのに恥ずかしがる必要なんてないはず。宣伝みたいになっちゃいますけど、本心から「まずは相談してみればいいのに」って思います。
麻生 ありがとうございます。手島さんもこう言ってくれてますし、薄毛に悩んでいる人には、一歩を踏み出す勇気を持ってほしいですね。
(構成/橋川良寛 Blueprint)
手島 優(てじま・ゆう)
1982年、栃木県生まれ。「愛がいっぱいIカップ」で知られる巨乳グラビアアイドル。身長165センチ、B95W58H86。08年「日テレジェニック2008」に選ばれ、以降、テレビや雑誌などで活躍中。とちぎ未来大使、足利市観光大使。
麻生 泰(あそう・とおる)
1972年、奈良県出身。AGAスキンクリニック統括診療部長。東京美容外科統括院長。大阪医科大学形成外科にて研修医終了。大手美容外科で院長、診療部長を歴任後、東京美容外科を設立。また、AGAスキンクリニックの設立にもかかわり、統括診療部長を兼任する。
AGAスキンクリニック
薄毛で悩んだ麻生医師が、自ら効果を実感した発毛治療を受けることができる院は、全国のAGAスキンクリニックをはじめ、東京美容外科メンズ専科、東京ビューティークリニックなど、全国28院(2014年3月現在)。さらに今後も拡大予定。ご予約・ご相談はTEL:0120-2323-48
URL〈http://www.aganavi.jp/〉
AGAとは?
Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味。成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のこと。一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられている。現在、全国で1260万人ほどいて、そのうち気にかけている人は800万人、何らかのケアを行ったことのある人は650万人だという。