――日本のエンタメ業界を牽引する業種のひとつ、ゲーム業界。一見、華やかに見え、一部上場も果たす企業も多い中、意外や意外、ゲーム関係者から敬遠される会社も多いという。その理由とともに、外資系ゲームメーカーの就労事情もひもといてみよう。
田中良和『僕が六本木に会社をつくるまで』(KKベストセラーズ)
[転職したい会社]に続き、ここでは「入りたくない会社」を見ていこう。全体的にもっとも多かったのが、急速な勢いで成長したソーシャルゲーム系の会社。ソーシャルゲーム系全般には入りたくない、とコメントした30代広告代理店勤務の男性はこう言う。
「おしゃれなビルに勤務できるのは素敵だろうけど、社風が派手なイメージのはやりのソーシャルメーカーは避けたい。ヒット作を手掛けた人やチームはイケイケだけど、ヒット作を出せずに肩身の狭い思いをしている人をたくさん知っています」
また、別の30代ソシャゲプランナーはこう回答。
「GREEには行きたくない。離職率が高く、一晩中明かりが消えない『不夜城』との噂。最近は食堂のメニューが少なくなったり値段が上がったり、弁当屋さんも来なくなったらしい。経営もかなりヤバイんじゃない?」
ソーシャル系のメーカーは、常にネットワーク上の問題に対応したり、変更箇所をアップしなければならず、特にプレイヤーが増える休日ほど仕事が発生するため、24時間365日体制の業務が求められるという話も。
「GREE、モバゲーなど、スマホゲーム中心の会社はやはり行きたくない。あれくらいのゲームなら、会社でなくても個人で十分作れるはず」(30代大手開発者)
SNSの草分けとして、近年、ソーシャルゲームにも参入しているミクシィも槍玉に。
「基本的に作るゲームが面白くない。開発環境もよくないし、そもそもソシャゲに思い入れが皆無では? ミクシィにゲームを置いてもらう交渉をしたことがあるのですが、非現実的な金額ばかり提示されました。影響力が薄れているわりにバナー広告の金額も強気だし、あんな商売をやってたらいくら復活してもまた沈むと思う」(20代モバイル系プロモーター)