――アイドリング!!!でリーダーを務めていた加藤沙耶香いわく「この世界で生き残るには協調性が大事」とのこと。芸能界というバトルロイヤルを生き抜く処世術、ご教授願います!――
(写真/河西 遼)
木々が鬱蒼と生い茂る山奥で、制服姿の女子高生たちが限られた食料をめぐって壮絶な銃撃戦を展開する……。そんな、世にも奇妙なアクション&サバイバル映画『鐘が鳴りし、少女達は銃を撃つ』で重要な役どころを演じているのが、元アイドリング!!!の“自称リーダー”にして、現在は舞台にバラエティにと幅広い活躍を見せる女優でアイドルの加藤沙耶香ちゃん。
「この映画には総勢17名のアイドルが出演していて、プライベートでも仲良しな子がたくさんいたので、現場は女子校みたいなノリですごく楽しかったです」
見どころは、『プライベート・ライアン』顔負けの激しい銃撃戦。女子高生といかつい機関銃の取り合わせはなんとも不思議な光景だが、ライフル銃のアクションは、なんとフランスの外人部隊で実戦経験もある“元傭兵”に指導してもらったのだとか。
「とにかく銃が重くて、構えているだけで大変でした。しかも撮影は12月の山奥。衣装も制服なので寒さがハンパじゃなくて……。でも、撮影がハードな分、控え室ではみんなでおいしい食べ物の話で盛り上がってましたね(笑)。もっとも、私以外の出演者はかなり若い子ばかりだったので、盛り上がり過ぎてしまうことも……。そんなときは、私が手をパンパンと叩いて『おしゃべり終わりっ!』とか言って、ここでも“自称リーダー”役をやってました」
「生き残るために奪い合いに走ってしまう人間の弱さ」について言及するという、この作品において最も重要なセリフを任されている沙耶香ちゃん。あのシーンはめちゃくちゃカッコよかったです!
「ありがとうございます。あれは人間の本質を突くような深いセリフですよね。それを私がアップでしゃべるという素晴らしく重要なシーンなんですが、この映画って、基本的に全員すっぴんなんですよね。ほとんどメイクはしてなくて、顔にただ汚しを入れてるだけで。完成した映画を観たら、画面に映っているのは目ヂカラがなく、寝起き感がハンパない自分の顔でした。せっかく一番いいセリフをいただいたのに、ただただ己の顔が恥ずかしくて……。そういうのが気になってしまうあたり、まだまだアイドル気分が抜けてないなぁと……女優魂が足りてないぞと、反省しまくりでした」