沢尻エリカ、何度目かのAVデビュー報道! 実話誌らしい「下半身が剛毛の人が好き!」は嘘か真か!?

"カストリ雑誌"などと揶揄されながらも魑魅魍魎が跋扈する芸能界において、一服の清涼剤として機能するオヤジ系実話誌の数々。普段は表立って語られないこれら愛すべき実話誌(一般週刊誌含む)の下世話なゴシップを、芸能評論家・三杉 武がランキング形式で解説する、実話誌時評――。

1位 「沢尻エリカ AV挿入男優を物色中のジリ貧元祖エリカ様」(「週刊実話」3月13日号」)
2位 「2013年度『JRAワースト騎手』勝手に表彰式!」(「アサヒ芸能」3月6日号)
3位 「韓国&フジテレビ『アホバカ五輪報道』は民度ゼロ!」 (「アサヒ芸能」3月6日号)
4位 「深田恭子 新恋人は自称『100人斬り』チョイ悪実業家」(「女性自身」3月11日号)
5位 「スクープ撮 広末涼子網タイツで佐藤健訪ねた『不倫』の夜」(「女性セブン」3月13日号)

週刊実話 2014年 3/13号(日本ジャーナル出版)

 ソチ五輪も閉幕し、このタイミングを見計らっていたとばかりに「女性自身」が女優・深田恭子の新恋人の存在を報じれば、「女性セブン」が女優・広末涼子と俳優・佐藤健の不倫熱愛を伝えるなど各誌スクープを飛ばしてきた。

 前者は、芸能界屈指の肉食系女子である深田が、「彼の将来に責任が持てない」とかねてから交際中で一部で結婚も取り沙汰されていた年下俳優の五十嵐麻朝と昨年12月に破局。過去に出演したバラエティー番組で「100人以上の女性と恋をしてきた」と告白したという短髪でヒゲをはやしたチョイ悪風の人気イタリア料理店のオーナーと新たに交際をスタートさせたと報じている。

 後者は、10年にキャンドルアーティストのCandle JUNE氏と再婚し、2児の母でもある広末が今月下旬、夫の留守中にセクシーな網タイツ姿で10年放送のNHK大河ドラマ「龍馬伝」で共演したイケメン俳優の佐藤の自宅マンションにおもむき、"不倫の夜"を過ごしたと報じている。

 一昔前ならそれなりに話題を集めそうなネタではあるが、どこか盛り上がりに欠けるのはやはり芸能界およびマスコミ業界を包む"底冷え"のせいなのだろうか?
 
 そんな中、今やスポーツ新聞を支える"キラーコンテンツ"と言っても過言ではないのが、競馬をはじめとするギャンブル情報。昨年には某地方競馬場での八百長騒動が話題を集めたが、中央競馬に関してはいまだに主催者サイドによる村社会的な情報統制が保たれており、一部関係者や馬主、マスコミ関係者しか知り得ないネタも多い。 

 さらに、こうした知識が馬券戦術に役立つ可能性もあり、そういった意味では昨今の情報過多社会においても、情報のインフレ化のスピードが緩やかなジャンルと言っても良いだろう。
 
 そうした背景もあってか、最近競馬ネタにやたらと力を入れている「アサヒ芸能」が今週に展開している「2013年度『JRAワースト騎手』勝手に表彰式!」を2位にピックアップ。

 これまで「アサ芸」は、騎手の人間関係やカリスマ騎手の武豊の復活劇の舞台裏など、あくまでニュース性やスクープ性を主眼に競馬ネタを扱ってきたが、今回に関してはデータを中心としたまとめ記事を構成している。データ色が強くなったぶん、競馬に興味のない人には完全無視されるリスクもあるが、競馬ファンからは価値ある情報としてより高評価を受ける可能性は高い。
 
 そもそも、雑誌の購買層とスポーツ新聞に赤ペンで予想印を付けながら競馬場や場外馬券売り場で馬券を購入する競馬オヤジ層は非常に近い立ち位置にあり、私見ながら同誌のターゲットを絞った作戦は予想以上に功を奏しそうな気がする。このまま競馬ファンの間で“週刊誌の中ではアサ芸が競馬に強い”という印象を浸透させることができれば、ライバル誌にはない大きな武器となるだろう。
 
 その一方で、3位「韓国&フジテレビ『アホバカ五輪報道』は民度ゼロ!」のように、時事ネタと絡めつつアンチ層のハートをくすぐる特集を組むのも、「アサ芸」の得意とするところだ。

 最近の週刊誌の中では、かなり思い切った編集方針で業界内のウケが良い「アサ芸」の飛躍に期待したい。

 とは言うものの、昭和世代の実話誌フリークとしてついついイジりたくなってしまうのは、今となっては隔世の観すらある「週刊実話」のトンデモ記事。20代にして「諸悪の根源は私」という名ゼリフを残した、全盛期のアメリカマット界ならば莫大の富と名声を得ていたであろう稀代の"ヒールキャラ"、沢尻エリカ様のAVネタを1位に挙げてしまうのだから我ながら懲りない。 

 以前にもエリカ様のAVネタをぶち上げた同誌が、古き良き実話誌の"王道"とばかりに、天才ヒールとの名勝負数え歌に挑む。しかも、今度は「AV挿入男優」という"オリジナルホールド"まで駆使する念の入れようだ。

"AV挿入男優"が新語・流行語大賞にノミネートされるかはさておき、記事の中身はというと、もはやアルティメット・クラッシュ状態である。試合開始早々に「沢尻の昨今は本当にジリ貧状態だ」とバッサリ。昨秋TBS系で放送されたドラマ「時計屋の娘」や某大手メーカーのCMに出演していることに言及しつつ、「彼女を起用しても以前からの大麻疑惑などがあって、イメージが一向に上がらない。話題になるけどマイナス面も大きい。危険を冒してまで使う理由もない」(大手広告代理店関係者)と続ける。

 キー局や大手メーカーのCMに出演できている時点で、一時期の苦境は脱したかに思えるのだが、そんなことはお構いなしに「彼女のHPを見ても、今年に入ってから、これという仕事は見掛けない」とし、映画「ヘルタースケルター」の話題へ…。

 映画ライター氏による「(前略)もう脱いでいるし、失うものはない。いまAV出演が模索されています。AVではうだつの上がらない男と出会い、同棲。"中出し"まくりの生活から這い上がるというストーリーのようです。沢尻の私生活を投影していくらしい」というなんとも胡散臭い情報を紹介する。
 
 さらに、「A社とB社が名乗り出ていて、どちらも連作なし。A社はひたすらヤルところを見せギャラは6000万円。B社は1回の中出しと生フェラをタップリで5000万円。沢尻としては妊娠の可能性がより低いB社に出たい模様」(AVライター) と畳み掛け、最後は「男優の選定に時間がかかっている。彼女、胸毛が濃くて下半身まで剛毛の欧州系が好み。しかも“硬ブツ”じゃないとダメというこだわりの硬派(後略)」(前出・AVライター)と伝えている。

 ギャラの金額だけはやたらとリアルさを醸し出しているが、このあたりは同誌と接点のあるAVメーカーの関係者あたりに「もし沢尻が出演するならいくら出す?」と尋ねたのだろうか?

 とはいえ、その他の部分に関しては言わずもがなファンタジー色満載。とくに「沢尻としては妊娠の可能性がより低いB社に出たい模様」というあたりの突き抜け感がスゴい。
 
 毎度のことながら、まったく時代にブレない「実話」のゴツゴツしたファイトにはただただ脱帽である。

三杉 武(みすぎ・たけし)
大学を卒業後に全国紙で記者を経てフリーに転身。記者時代に培った独自のネットワークを活かして、芸能評論家として活動。週刊誌やスポーツ紙で独自の視点からコメンテーターを務めるほか、スクープ記事も手掛けている。アイドルやアニメ、TRPG、プロレスなどのサブカルチャーにも造詣が深い。2012年には『AKB48総選挙2012公式ガイドブック』にて、10論客として第4回AKB48選抜総選挙の予想および解説を担当。翌2013年にも『AKB48総選挙2013公式ガイドブック』にて、8論客として、第5回AKB48選抜総選挙の予想および解説を務める。

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