――ここでは書店・コンビニ・駅の売店など一般的な販路で売られている5誌に加えて、こちらの記事でも話題に上がった「WEDGE」を取り上げ、特集やウェブサイトの傾向などを比較してみた。(PVはすべて月間)
●突撃取材もなんのその
「週刊ダイヤモンド」
ダイヤモンド社刊(毎週月曜日発行)/1913年創刊/編集長:小栗正嗣
13万1694部(日本雑誌協会)/定価690円
2013年に創刊100周年を迎えた「ダイヤモンド」。書店売りの比重が高く、「書店で一番売れているビジネス誌」を自任している。20人超の自前の記者の取材が中心。13年に話題になったのは「経済ニュースを疑え!」(5/25号第1特集)、「サムスン 日本を追いつめた“二番手商法”の限界」(11/16号第1特集)など。ネットメディアが、「ダイヤモンド・オンライン」と読者限定サイト「デイリー・ダイヤモンド」と2つあり、区別がよくわからない問題が発生中。ダイヤモンド・オンラインは3534万PVでビジネス誌系では第3位(東洋経済11月16日号第2特集「PV争奪戦」より)
●「会社四季報」頼みからオンラインメディアへ飛躍
「週刊東洋経済」
東洋経済新報社刊(毎週月曜日発行)/1895年創刊/編集長:長谷川隆
9万7270部(日本雑誌協会)/定価690円
1895年(明治28年)創刊の日本最古のビジネス誌。記者は上場企業の経営情報が掲載された「会社四季報」(年4回刊)の取材も担当(業界別)するために、綿密な企業取材が可能になっている。2013年に話題になったのはユニクロの「3年内離職率」の高さを明らかにした「特別リポート ユニクロ 疲弊する職場」(3/9号)など。ただし、かつては証券会社が「会社四季報」を顧客用に大量購入するビジネスモデルも、IT時代には、大きな負担になりつつある。一方、年齢層を20~30代に絞った東洋経済オンラインは5301万PVでビジネス誌系では第1位になっている。ビジネスモデルの再構築に注目が集まる。