大沢樹生と喜多嶋 舞のDNA鑑定問題と矢口真里不倫騒動のキーマンは"母親"だった!?

――数々の芸能スクープをモノにしてきた芸能評論家・二田一比古が、芸能ゴシップの“今昔物語”を語り尽くす!

『mye―喜多嶋舞+篠山紀信写真集』(小学館)

 昨今、芸能マスコミを賑わせる大沢樹生と喜多嶋舞を巡る親子問題。大沢のDNA鑑定結果を信じるか、真っ向から否定する喜多嶋側の話を信じるかが焦点となっている。2人は直接話し合いの場を持つことなく、代理人を通して調停の場に持ち込まれている。

 関係者によれば、「お互いに譲り合うことはないでしょう。喜多嶋は鑑定結果を信じず、金のない大沢の目的は慰謝料だと思っている。調停で決着がつかなければ裁判に持ち込む可能性もありますが、そうなると鑑定のやり直しなどドロドロの裁判になるのは必定。費用も時間もかかるし、そこまでやればお互いの恥部を晒すことになるので、裁判は避けるかもしれません」という。

 そもそも、夫婦間にできた子どもの遺伝子問題という極めてプライバシーな事案が、外部に漏れること事態が不可解だった。芸能ニュースの大半は外部から漏れる。男女の話だったら周囲の人間。離婚だったら両親や親友。さらに目撃談など状況証拠も材料になる。

 しかし、子どもの遺伝子問題というナイーブな話が、そうやすやすと周囲に漏れることは考えにくい。大沢と喜多嶋、さらに親や弁護士など、ごく一部の人しか知りえない。しかも、これらは間違いなく他言できる話ではない。それが外部に漏れるというのは、芸能界においても異例の事態といえるだろう。昨年秋にスクープした女性誌はまるで当事者かのように詳細に報じた。大沢も「あまりに詳しく知っているので事実と認めるしかなかった」と語っている。

 結果、大沢がリークしたとの噂も駆けめぐったが、本人はこれを否定。当然だろう。大沢自身がリークしたのであればこの話は事実だろうが、それでは大沢が非難されてしまう。それでも、大沢にごく近い筋からリークされたのだろうと思われている。

 なぜなら、大沢にはそれだけのメリットがある。

 事件が明るみになったことで、一方的に不利な状況に追い込まれたのが現段階では喜多嶋。多くの男性は「16年もの間、別の男との間にできた子を我が子と思い育てていた大沢は騙されていたのか」と大沢に同情する。

「大沢はお金が目的ではなく、喜多嶋に対する腹いせがあったと思う。できちゃった結婚をしておきながら、喜多嶋は二股をかけていた。自分を騙した女を、公の場に晒すことだけが目的だったのではないか」(芸能関係者)

 喜多嶋が立場を逆転するには、鑑定結果がニセモノだったことを証明するしかない。だが、「大沢がニセモノの鑑定書を弁護士に提出するわけはないし、ニセモノとわかっていながら相談を受けることはない」(事情通)という話からしても、喜多嶋は窮地に追い込まれている格好だ。

 マスコミはすでに、本当の父親探しに躍起になっているという。これまで、奥田瑛二、石田純一、西島秀俊らの名前が上がっているが、「私が父親です」と名乗り出てくる者はいないだろう。「結論としてはこれ以上、騒ぎを大きくすることなく、うやむやのまま終わらせてしまうのでは」との見方もされている。

 お金よりも名誉。それが顕著に出るのが離婚の時。ある種のリーク合戦が繰り返される。

 一昨年の高嶋政伸と美元の離婚裁判などその最たる例だろう。世間が最も興味を惹かれる暴露合戦が展開された。本人なり本人の話を知る親や親友を通して、あらゆるところに情報を提供する。離婚はお互いに言い分はあるものだが、芸能人同士の離婚ともなれば「どうやって世間を味方につけ、同情を得るかがカギ」。そうして、それがリーク合戦に繋がる。「あの嫁は家事もせずに贅沢三昧だった」と歌手だった嫁を非難してくれた母親。「ダンナは浮気相手が複数いた」と不満を語った親族もいた。

 リークしてくれる確立が高いのが母親だ。筆者の経験則でいえば、実家に取材に行った場合、父親は門前払いという場合が多いが、母親は口説けばなんとかなる確率が高い。最近では、矢口真理の浮気騒動で、矢口の母親だけが口を開き、夫だった中村昌也のDV疑惑を指摘して、娘をかばった。子供の結婚・離婚のカギを握るのは母親といっても過言ではない。

 当事者2人が揉めている場合、週刊誌はそれぞれの言い分を載せるだけでいい。あくまでも一方の言い分で、どちらが正しくて、どちらが間違っているかには触れない。今回の大沢・喜多嶋問題も然りだ。

 大沢が会見すれば、喜多嶋は当の長男と祖父が反論という構図。マスコミの世界ではおいしい展開だ。

 昔、松田聖子の離婚をめぐり、「する」派と「しない」派の女性誌が真っ向から激突した。相乗効果でどちらの女性誌も売れたという。大沢問題で次なる展開は当事者の喜多嶋本人が出てくることだが、喜多嶋の近親者が出てきて大沢に反論すれば、さらなる泥仕合になり、メディアを騒がせることになるだろう。

ふただ・かずひこ
芸能ジャーナリスト。テレビなどでコメンテーターとして活躍するかたわら、安室奈美恵の母顔が娘・奈美恵の生い立ちを綴った「約束」(扶桑社刊)、赤塚不二夫氏の単行本の出版プロデュースなども手がける。青山学院大学法学部卒業後、男性週刊誌を経て、女性誌「微笑」(祥伝社/廃刊)、写真誌「Emma」(文藝春秋/廃刊)の専属スタッフを経て、フリーとして独立。週刊誌やスポーツ新聞などで幅広く活躍する。現在は『おはようコールABC』(朝日放送)、『今日感テレビ』(RKB毎日放送)などにコメンテーターとして出演

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