LDHはブラック企業なのか――流出入を繰り返すスタッフがもらすEXILE&HIRO崇拝の本音と建前

【サイゾーpremium限定特別企画】EXILE大特集前半記事はコチラ!
【1】メディア統制と"教祖"HIROの徹底教育——"黒いジャニーズ"EXILEの苦悩
【2】セールス優先の歌謡曲路線は想定内――EXILEが抱えるジレンマ

――ここまで、スキャンダルにおけるメディア統制、楽曲変容の歴史とさまざまな角度からEXILEを考察してきたが、ではEXILEはじめ数多のアーティスト・タレントを抱える株式会社LDHという企業の実態はいかなるものか。関係者たちの話を聞いてみた。(2丁目のオネェ様方が選ぶ「アタシをアツくさせるのはこのザイル!!」コラムもご覧あれ!)

『月刊 EXILE 2013年 12月号』 出版事業も手掛けるLDHの内情はいかに。

 まずはEXILEメンバーの変遷を復習しておくと、

1999年~HIRO/MAKIDAI/MATSU/USA/SASAでJ Soul Brothersを結成
2001年~SASAが脱退。ATSUSHI/SHUNが加入
2006年~SHUNが脱退。AKIRA/TAKAHIROが加入
2009年~二代目J Soul BrothersからNESMITH/SHOKICHI/KENCHI/KEIJI/NAOKI/NAOTO/TETSUYAが加入

 およそ15年間の活動において、EXILEはボーカリストを除きパフォーマーの脱退が皆無であり、非常に仲間意識に長けたグループであることがわかる。モーニング娘。やAKB48などのアイドルのようにオーディションを介し、ユニットへ加入した時点からの"仲間"ではなく、EXILEパフォーマーのほとんどが素人時代からクラブでオーディエンスから認めてもらうため共に汗水を流してきた"仲間"であり、それがゆえに、投げ出すことや裏切ることは、過去の自分を否定してしまうことにつながってしまうのだ。そしてなにより、リーダーであり社長のHIROが見せるストイックな姿勢がタレントやスタッフに与える影響は大きいという。LDHの内部事情に詳しい関係者はこう語る。

「社長であるHIRO自身がわがままを言わず、EXILE所属メンバーはもちろん、事務所スタッフにも“アンチHIRO”がいない。社員同士の愚痴が飛び交うことがあっても、社長に対する愚痴がほとんどこぼれないのがLDH。愚痴が出たとしても、『なぜそこまで完璧にこなすのか?』という、むしろ賞賛の愚痴ですよ。でも、社長に対して悪印象を抱くスタッフがいない、ということとは矛盾するかのように、主要アーティスト・マネージャー以外のスタッフの入れ替えは激しいんですけどね」

 社長の独裁政権に不満を漏らすことがないのに、なぜLDHはスタッフの入れ替えが激しいのか。「社長がとにかく手を抜かない姿勢は、メンバーへとしっかり受け継がれ、いつの間にか"HIROを裏切ることはできない"という暗黙の了解が存在しているように思う」と前出の関係者は続けたが、HIROはメンバーをはじめ、事務所スタッフと信頼関係を築くのが非常に巧みであるようだ。

 しかし、どんなに裏切れぬ信頼関係を築き上げても、中には退社後に愚痴のひとつやふたつをこぼすスタッフが存在してもおかしくないだろう。だが、そこには徹底された“マニュアル”が存在しているのではないか? という話も業界内ではまことしやかに囁かれている。

「メンバーの不祥事やスキャンダルが少ないのは、もともとHIROさんと横のつながりがあって裏切れなかったり、オーディションを経てお眼鏡にかなったという頭の上がらない立場のメンバーが多いため、道徳的不義理ができないからだと思います。ですが、生活のための仕事として割り切るスタッフの場合は、そこまで忠誠心は厚いとは言えない。ここまで巨大産業になってもメンバーがそこらかしこでイケイケになっている話は聞かない。むしろ、イケイケで幅を利かせているのは、LDHのスタッフに多い。しかし、仕事をこなせず辞めたスタッフや産休で持ち場を離れるスタッフがいても、外部にLDHの情報が漏れないのは、守秘義務をはじめとするマニュアルが存在しているんじゃないか、という話がもっぱらの噂です」(業界関係者)

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