経済学者・飯田泰之が語る「ユニクロ問題」ユニクロの働き方は肉体労働に近い

飯田泰之(いいだ・やすゆき)
1975年生まれ。明治大学政治経済学部准教授、株式会社シノドスマネジング・ディレクター。専門は経済政策、マクロ経済学。各種メディアで論客として活躍し、著書に『世界一わかりやすい 経済の教室』(中経出版)、『飯田のミクロ 新しい経済学の教科書1』(光文社新書)ほか。


[経済学者]飯田泰之
■海外拡大か、サプライヤー化か人材確保の難易度は上がる

「オシャレでリーズナブルな服」のイメージを海外のファストファッションに奪われ、「オシャレに興味がない人が着る服」という受け止められ方に逆戻りしつつある──これが現在のユニクロの印象です。これまではブランド性の高さを武器に市場で優位に立ち回ってきただけあって、しまむらなどと同じ土俵に上げられるのは絶対に避けたいはず。最近になって「英語の社内公用語化」や「世界同一賃金」等を制度化したのも「ユニクロ=先進的」というブランド性のアピールと考えられます。ただ「世界同一賃金」といっても、一般社員などは現地の物価水準を考慮して実質的に同じ水準にするそうで、そんなことはどこの企業でもやってますけどね(笑)。

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