元ユニクロ社員が語る「ユニクロ問題」 離職者の多くは自信を失って辞めていく

──3年以内の離職率が50%近くにも上るという、ファーストリテイリング。カリスマ経営者・柳井正氏が率いるこの世界的企業を、各界の識者はどう見るのか?元ユニクロ社員からVホス系なるファッション誌のプロデューサー、はたまた気鋭の経済学者から現役共産党議員まで、ユニクロについて話を聞いた。

[ライター(元ユニクロ社員)]大宮冬洋
■離職の原因は「自信の喪失」 ユニクロ卒業生が名乗らない理由

大宮冬洋(おおみや・とうよう)
1976年生まれ。ライター。一橋大学卒業後、ファーストリテイリングに就職し、1年で退社。編プロを経てフリーに。町田市のユニクロ店舗で共に働いたスタッフが、今何をしているのか訪ね歩くルポ『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ぱる出版)を3月に上梓。


 僕は12年前、1年間だけユニクロの正社員として働いていました。1998年のフリースブームを経て、ユニクロが都心に大型店舗を出店しようとしていた頃です。

 最近はブラック企業と批判されていますが、僕自身はサービス残業をしまくるような労働は経験していません。それでもすぐに辞めてしまったのは、急成長を推し進める会社のスピード感についていけなかったから。僕が入社した当時、新入社員は1~2年で店長になるよう、会社からプレッシャーをかけられました。店長未満の社員は戦力と見なされないため、新人といえど、3日間の研修が終わると現場に放り込まれ、ただちに結果が求められるのです。

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