「メディア」「芸能プロ」と三位一体で盛り上げたAKB48総選挙舞台裏

メディアを掌握するAKB48の勢い

「そろそろブームも終わるだろう」といった“外野”の声もどこ吹く風とばかりに、今年も大盛り上がりだった「AKB48選抜総選挙」。秋葉原発の一介の地下アイドル集団が、芸能界を“制圧”するほどの一大勢力を築いた背景には、本誌でもさんざん指摘してきたが、今年はとりわけ巧みな煽り戦略と掌握術が隠されていたという。

卒業を発表した篠田麻里子(前列右から2番目)の心境やいかに?

 エース前田敦子の卒業や、主力メンバーのゴシップが噴出し、ブームの終焉【1】も予想されたAKB48だが、6月8日に日産スタジアムで行われた『AKB48 32ndシングル選抜総選挙』の盛り上がりを見るにつけ、いまだにその勢いがとどまる気配はない。フジテレビが4時間半にも及ぶ生中継を放映するなど、多くのメディアを巻き込んだ現象は記憶に新しいが、スポーツ紙や雑誌、テレビ、インターネットニュースといった露出は増える一方だ。

「今後も、メンバーの他ジャンルへ参入の動きは加速するはず。例えば『めちゃイケ』(フジ)での学力テストでブレイクした川栄李奈は、一昔前の表現で言えばおバカタレント。逆にAKBの中には頭の良いコもいるから、今後は『高学歴タレントやアナウンサーとして活躍できるメンバーを売り込んでいく』って息巻く関係者も少なくない。唯一押さえてないのは、壇蜜やマツコ・デラックスが君臨するエロとオネエ枠くらいだよ」(芸能プロダクション幹部)

『AKB48』
もはや説明不要のアイドルユニット。今や海外にもその人気は波及し、ジャカルタで活躍するJKL48、上海で活躍するSNH48など、派生ユニットもアジアを中心に増え続けている――。

 もちろん生き馬の目を抜く芸能界において、これほどまでに勢力を築くことができたのは、一部のメディアで報じられた通り、そのシステム作りが奏功したことにほかならない。

 AKBグループといえば、NMB48やHKT48は別として、ナベプロやホリプロ、プロダクション尾木といった大手芸能プロに個々のメンバーを所属させることが特徴だ。所属レコード会社に関してもAKBがキングレコード、SKEがエイベックス、NMBがよしもとアール・アンド・シー、HKTがユニバーサルミュージックとグループごとに分けられている。

「今回象徴的だったのは、総選挙のゲスト枠。AKBに縁の深い著名人が選ばれているけど、関係者が首をかしげたのは榊原郁恵の起用。実は、彼女が所属するホリプロの堀義貴会長は多くの芸能プロが所属する業界団体・音事協の理事長になることが決定している。ホリプロは一時、AKBからの撤退を画策していたそうだけど、結局その人気に便乗するようだ。こうした協力体制のひとつが榊原のゲスト出演って話だよ」(週刊誌芸能デスク)

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