国税vsジャニーズ死闘の歴史 ジャニーズの「所得隠し」テクニックを税理士が解説!

──50年の歴史の中で、ジャニーズには、幾度か国税の調査が入り、脱税の指摘を受けてきた。ここでは、同事務所がかかわった脱税事件の中でも特に大きく報じられたものをピックアップし、エンタメ業界の税務に詳しい税理士に、その手口について解説してもらった。

【1】関連会社が著作権料を高額に設定して御用
2003年7月「ジャニーズ事務所が申告漏れ=グッズ販売社長も脱税で告発─東京国税局」(時事通信)

 ジャニーズとその関連会社数社が東京国税局の税務調査を受け、2001年12月期までの2年間で法人所得計約6億円の申告漏れを指摘されたことが発覚。そのうち3億数千万円について所得隠しと認定し、2億円余りを追徴課税したとみられる。

 また、同事務所のタレントグッズを販売している「ジェイステーション」の社長が(A)経費を水増しするなどの方法で、約2億4000万円の所得を隠していた疑いも判明。法人税約8000万円を脱税したとして、脱税容疑で東京地検に告発された。

脱税パターンA:「経費を水増し」
悪質度 : ☆
グループ会社によくある所得隠しテクニックだ。「通常、グループ会社内で経費として処理するため利用許諾料の割合などは自由に設定して計算しますが、税務当局はその相場ではなく、一般的な相場で計算をし直すことがあります。グループ会社内では高くしていた利用許諾料を、税務当局が一般的な相場で計算し直すと、低く見積もられることになったのでしょう」(芸能プロダクションに詳しい税理士)

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2024.11.22 UP DATE

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