KDDI憎し!! ソフトバンクが総務省でブチ切れ騒動!?

ソフトバンク孫氏はバクチがお好き!?

2006年のボーダフォン買収を機にソフトバンクが抱える負債は、2兆円を超えることとなった。08年の日本でのiPhone発売以降、その負債も順調に減ってきたかと思いきや、今回の2連続買収劇。孫社長はバクチがお好きなのかもしれない。

『ソフトバンク 新30年ビジョン』(ソフトバンククリエイティブ)

「AXGPと同じだというこのデータは本当か?」(SB)

「同じ国際標準を採用しており、同じになるはずだ」(UQ)

「AXGPには我々独自の技術が入っていて国際標準のままではない。だから同じのはずがない」(SB)

「少なくとも、干渉に関するデータは同じになるはず。違うという根拠がわからない」(UQ)

 11月22日、霞が関は総務省内の会議室。KDDIの子会社であるUQコミュニケーションズ(以下、UQ)とソフトバンク(以下、SB)、それぞれの担当者が強い口調でやり取りをし、場の空気は非常に重くなった。

 その会議は、携帯電話など電波利用における通信技術の国内利用許可を下す「情報通信審議会」の分科会「携帯電話等高度化委員会」。UQはWiMAXによるデータ通信サービスをより高速化するため、新規格「WiMAX Release 2.1」の利用許可を総務省に申請している。総務省では、携帯電話会社の技術者や大学教授などで構成する委員会で技術検討を行っており、この会議がまさにそれ。通常ならばあくまでも技術的な確認をする場であり、激しいやり取りなど起きようはずもない。にもかかわらず、UQ側の説明に対し、SBの担当者が強烈に噛み付いたのだ。その場では、総務省の担当者が別途UQの主張を検討する場を設けることを提案して収まったものの、いきなり難癖を付けられた形のKDDIサイドは終始困惑。だが、一方のSB側にしてみれば、KDDIに対して圧力を掛ける動機は明白に存在したのである。

『ソフトバンク』
1981年に創業されたIT企業。06年のボーダフォン買収で抱えた2兆円を超える負債がだいぶ減ったと思ったら、今年10月、米携帯大手を買収。ソフトバンクはどこへ行くのか……。

「社内では今、完全に“KDDIシフト”が敷かれていて、KDDIに勝つためならなんでもやれという雰囲気。だからこの発言も、同社の足を少しでも引っ張るためだと思いますよ」と語るのは、あるSB関係者。

「要は、iPhone5での競争に負けたのがきっかけ。うちの孫正義社長がメディアを通してKDDIを攻撃したりキャッシュバック増額競争を仕掛けたりしていることは知られていますが、そのほかにもこうして、ユーザーに見えないところでKDDIに対してプレッシャーをかけているわけですよ」(同)

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