――1999年の創刊以来、芸能界から政財界、ヤクザにIT業界まで、各業界のウラ側を見てきた「サイゾー」。巷間騒がれる小誌の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい! そんな思いから、「サイゾー」を愛読している物好きな(失敬!)有名人からおなじみの識者の方々に、「サイゾー」でしか読めないオススメ記事を選んでもらいました!! 今回のキュレーターは、カメラマンの江森康之氏。「ダ・ヴィンチ」(メディアファクトリー)の表紙やドラマ『ビターシュガー』(NHK)のエンディング写真を務めるなど、注目の写真家である江森氏は、「サイゾー」で数々のインタビュー撮影や連載『念力事報』を手がけています。そんな江森氏が、「サイゾー」での撮影で印象に残っている記事3本をご紹介します。
おすすめ記事というか、自分の撮影したページで印象に残ったことを3つ挙げようとおもいます。インタビュー以外の、どうやって撮影したかなんてたまにはおもしろいかと。順位はつけられませんが……。
◎『清原和博独白!! 「ピアスに込めた怒りと巨人の裏切り、そして伊良部の死」』
(2011年10月号「インタビュー」より)
高須さんからのご指名でした(笑)。
清原さん、その日はあまり調子がよくなさそうでした。インタビューも終わって撮影になった時にとにかく男の顔を撮ろうと、しばらく目を瞑って深呼吸をしてもらいました。その深呼吸に俺はしびれましたね。とにかくでっかい生き物が目の前にいるといったかんじでした。目を開けてもらって、1枚目の写真を撮り。もう一度同じ事を繰り返して、合計2枚の写真を撮りました。2枚とも良い写真だったと自分では思っています。
◎『【大川きょう子】「幸福の科学」を離れ、みちのくで被災地支援にいそしむ”ナイチンゲール(!?)”』
(2012年9月号「インタビュー」より)
とにかく大川さんにとって良い記念になるような写真をとれればと思い、聖母のように撮影したいなと考えていました。誰がきても受け止めてくれるような。大川さんに声をかけるたんびに、大川さんは「はいっ!」って反応してくれました。真夏の外で、汗だくになりながらお互い呼吸を合わせていく撮影でした。自然とラマーズ法のような呼吸になって撮影が終わりました。よくわかりませんが、とにかく気持ちよかったです。
◎『アウトローには板野友美が大人気!? 瓜田純士、元ヤクザたちの推しメンとAKB48論』
(2011年9月号「日本の<裏社会>学」【「裏側の人間たちが語るAKB48推しメン」企画】より)
瓜田さんにAKBについて聞くというインタビューでした。瓜田さんを撮影するときはいつも気合いが入りますね。それは同学年ということもあるのですが、動物的直感と、頭の回転がとにかく早い方なので、ごまかせないんです。いい加減な写真で終われないという緊張感が毎回あります。投げたボールが同じ速度で返ってくるような撮影でいつも楽しいです。
江森康之(えもり・やすゆき)
写真家。2002年、日本大学芸術学部写真学科卒業。写真集に『赤目四十八瀧心中未遂』(リトル・モア)がある。