――果たしてオタク業界には、いかなるタブーが存在するのか? 制作会社社員や専門誌編集者、業界関係者に聞き込みを行い集めた、オタク業界の“タブー”を編纂。新しい“オタクのタブー”はここにあり!?
【人】人にまつわるタブー、【メ】=メディアにまつわるタブー、【他】=その他のタブー
アニメ
■取り扱い注意の気鋭監督
[磯 光雄]
【いそ・みつお】【人】
アニメーター、演出家、脚本家、監督。『新世紀エヴァンゲリオン』などでアニメーターとして活躍した後、2007年には『電脳コイル』で初監督を務め、高い評価を得た注目の作家。しかし、関係者いわく「こだわりが強く、クセのある性格で、敬遠されることも……。『新世紀エヴァンゲリオン』での仕事は業界でも高く評価されていますが、同作を再構築した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』では、作画監督・本田雄とけんかしたため、不参加」となるなど、業界内ではその行く末が“いろいろな意味で”注目されている。
■「映画化決定!」→やっぱなし!?
[『機動戦士ガンダムSEED』劇場版]
【きどうせんしがんだむしーど・げきじょうばん】【人】
2002年10月よりMBS系にて放送され、21世紀のガンダム人気を決定付けた『機動戦士ガンダムSEED』。現在では、TOKYO MXなどで一部を新規作画に差し替え、映像をハイビジョンにした『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター』が放送中である。同作の劇場版は、続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』放送終了後の06年、イベント会場において「『完全新作映画』として大々的にその製作が発表された。しかしその後、監督・福田己津央の妻でもある脚本家・両澤千晶の病気療養や「テーマが時勢に合わない」という理由によるプロットの見直しなど、さまざまな理由から続報が発表されることなく現在に至る。業界関係者によると、「監督夫妻が『(自分たちの生み出した『ガンダムSEED』主人公である)キラ・ヤマトの新しい話を作るなら、その分、多くギャラを支払え』とゴネて、企画が頓挫した」とのこと。
■社畜を使役する絶対王政
[ユーフォーテーブル]
【ゆーふぉーてーぶる】【人】
『空の境界』『Fate/Zero』など高品質なアニメを手がけ、アニメファンからの人気も高い制作会社。スタジオにカフェを併設したり、今年3月には映画館を開設するなど、制作会社としては異例の経営でも注目されている。しかし、ufotable関係者は「ウチは代表取締役であるアニメプロデューサー・近藤光の絶対王政。撮影班だけにはなぜか優しいが、それ以外のスタッフには異常に厳しく、どんなに理不尽なことを言われても社長に意見することは絶対に無理。だから、離職率も相当高いです。社長がウチの“タブー”といえます」と、その内情を語った。