(写真/諏訪 稔)
2010年の朝青龍暴行事件と市川海老蔵暴行事件、そして翌11年の上原美優の自殺と、芸能界を激震させる事件が起こるたびにその名が浮上する“闇組織”「関東連合」。もともとは東京都の世田谷区・杉並区を拠点に活動する暴走族の連合体だったはずが、なぜこうも芸能界との“黒いつながり”が取り沙汰されるのか? 同組織元リーダーが今、口を開いて語り出す──。
市川海老蔵暴行事件では伊藤リオン氏と現場に居合わせ、上原美優の交際相手とも噂された関東連合元リーダー・石元太一氏が、8月に自叙伝『不良録 関東連合元リーダーの告白』(双葉社)を出版。組織を覆う謎のベールを自ら剥いだ同氏に、関東連合と芸能界、そしてメディアの関連性について直撃してみた。
──11年2月に海老蔵事件について『Nスタ』(TBS系)でインタビューに応じて以降、取材を積極的に受けられている印象がありますが、まずメディアに出ることに抵抗はなかったのでしょうか?
石元太一(以下、石) そりゃ初めはありましたよ。正直、『Nスタ』もできれば出たくなかった。でも、ちょうど上原美優さんが亡くなった直後の時期に別件で僕も逮捕されて、その時に実名報道されてしまったせいで、周りの人たちにも迷惑をかけてしまったんです。そんな中で先輩を通じて出演依頼が来て、先輩に世話になっていることはもちろん、後輩のリオンが”お勤め”に行ってることを考えたら、断るわけにいかないじゃないですか。迷惑をかけた責任もあるし、それなら自分の言葉でちゃんと話をしようと。
──『Nスタ』では実名と顔は伏せられていましたが、保釈後に応じた「FRIDAY」(講談社)のインタビュー記事では堂々と名前も顔も公開されていましたね。そのことで関東連合OBの方々から苦言を呈されたりは?
石 その時はなかったです。ただ、そうして名前も顔も出ちゃったことだし、逆に自分からメディアに出ていくことで“総合格闘技のジムを経営する”という夢の実現につなげるのもありかもしれない、と当時考えた時に、OBの人たちにはきちんと頭を下げに行きました。関東連合では、基本的にメディアに出るのはタブーだったので。OBの人たちも一から順に説明すればちゃんとわかってくれるので、最終的には「お前がやりたいようにやりな」と言ってもらえました。