被害者の会・加藤直隆教授が警鐘! 「アムウェイは、若者に”夢”を見せるビジネス」

──今ではHPなどでも“合法”であることをアピールし、過去のイメージからの脱却を図るアムウェイ社。しかし、「その本質は変わっていない」と、専門家は語る──。

NHK本社前に堂々とそびえ立つ日本アムウェイ本社。渋谷区民の、災害時の避難所にもなっているとか。

 私は1998年に、アムウェイビジネスによる被害者や弁護士の方々と一緒に「アムウェイ問題を〈被害者と共に〉考える会」を結成しました。それを発起するきっかけとなったのは、友人から「息子が会社を辞めてアムウェイビジネスを始めた。いくら説得しても聞く耳を持たないので、助けてほしい」と頼まれ、いろいろと調べていくうちに「確かにこれは問題がある」と感じたからです。

 まずはアムウェイビジネスの実態を知りたいと思い、私は友人の息子を介してアムウェイの会員になって、実際に会員が大勢集まる系列の“集会”にも何度か足を運びました。そこで何が行われていたかというと、「ピンレベル」と呼ばれるトップランクの会員が壇上に立ち、「どうやったらアムウェイビジネスを世間の人々に伝えることができるか」といったことについて語るんです。そして、アムウェイ社の洗剤や鍋、化粧品などについて「アムウェイの製品はこんなに素晴らしい」と説き、会員たちに「製品の良さをより多くの人に伝えるには、まずは自分たちが良さを実感しなければ。身の回りの物をアムウェイの製品に替えよう。“ブランドチェンジ”しよう」と訴えかける。その集会後には、グループ毎にわかれて実際に製品の販売も行われ、会員たちが購入すると、「ブランドチェンジしよう」と訴えたピンレベルの懐に売り上げのマージンが入る。この図式からも明らかなように、上位の会員が得る利益というのは、下位の会員の消費や売り上げに依存して成り立っているんですよ。

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2024.11.22 UP DATE

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