『なぜ日本人ゴルファーは韓国人に勝てないのか?』(エンターブレイン)
本誌5月号でも既報だが、朝日新聞のスクープに端を発した読売ジャイアンツの契約金問題や、タレント・猫ひろしのカンボジア国籍問題など、ロンドン五輪を前に、露呈したスポーツ界の不正報道。だがお隣の韓国では、さらに深刻な状況だという。
4月14日、昨年まで韓国プロサッカー連盟(以下、Kリーグ)の元水原三星所属のイ・ギョンファンが、仁川広域市の自宅マンションから転落死しているのが発見された。これは自殺とみられ、まだ24歳の若さで死を選んだことに驚きを隠せないが、「人生の歯車が狂ったすべての要因は、八百長に手を染めたこと」(現地スポーツ記者)が原因だという。
事の発端は2009年。Kリーグのチーム大田シチズンでプロサッカー選手としてデビューしたイは同年、42試合に出場し主力選手として活躍。だが、11年に水原三星に入団してからすぐ、大田時代に八百長に絡んでいたことが発覚し、退団を余儀なくされた。法院(日本の裁判所にあたる)からは保護観察3年、社会奉仕300時間の判決を受けたほか、不正に受け取った金額の返済も要求された。また、韓国のサッカー協会は選手資格を永久にはく奪した。
「サッカー以外はほとんど何もしたことがない彼にとって、社会復帰は困難を極めた。それでも居酒屋でアルバイトをしながら生計を立て、兵役の時期を待っていたが、ある日、車で女性3人と接触事故を起こしてしまった」(前出・記者)