──2011年11月末に行われた大阪市長選で当選した橋下徹新市長。さっそく積極的な人件費の削減や公的機関の売却などに動き始めている。だが、これらの政策には、例え市の財政を短期的に黒字化しても、中長期的に見れば資産の切り売りをしただけという批判もあるが……。
『体制維新―大阪都』(文春新書)。
2011年11月のダブル首長選の勝利によって、にわかに現実味を帯びてきた橋下徹・大阪市長が掲げる「大阪都構想」。
だが、選挙の争点と言われ、マスコミをにぎわせてきたこの問題も、実際のところはフワッとしすぎて、一般市民にはどうにもわかりづらい。
近い将来、いわゆる「大阪都」が実現したら、いったい何がどう変わるのか? その先に待つ未来は果たして、「強くて豊かで優しい」のか?
小泉旋風が吹きあれた往時を彷彿とさせる「大阪市をぶっ壊す」といった威勢のいい言葉ばかりが先行する今こそ、徹底的に検証してみたい。