──本企画で挙がったタイトルのうち、複数名から「これは!」と推された名作ゲイマンガ5作を、本誌でもお馴染みのAVメーカー・SODクリエイトの葛西代表に読んでもらうことに。エロのプロは、これらの作品をどう読む?
長尾謙一郎ライクな絵でゲイ文化を知る
【D】『アグリっ娘』
小日向/テラ出版/690円
「Badi」にて不定期連載中。"ブスでゲイ"の友人コンビ・アヅサとテルミが、ゲイ社会における美醜のヒエラルキーに翻弄されつつ、それに立ち向かっていったり敗北したりするさまを描いたラブコメディ。ゲイの間で「リアルで面白い!」と高い人気を博している。
絵が『おしゃれ手帖』(小学館)の長尾謙一郎先生っぽくて馴染みやすかったので、初めにこの作品を読みました。ゲイコミュニティのお話なので、ノンケの僕からすると同調しづらい描写もありましたが、絵が見やすいこともあって「こういうもんなんだな」ってすんなり受け入れられた。弊社では「NEW SEXUAL」というレーベルでゲイのAVも制作しているとはいえ、一般的なゲイの方々の恋愛観などを知る機会ってそうそうないので、興味深かったです。映像化するならネタ的に、AVではなくBSやCSで放送するような一般作品向きですね。