──ビジュアル系黎明期にカリスマとして活躍し、"ビジュアル界のジャニーズ事務所"PS COMPANYとはガチンコ裁判でやりあったこともあるというこの方に、昔と今のビジュアル系の違いについて話を聞いた。
80年代、「東のX、西のCOLOR」と謳われた伝説のV系バンドCOLOR。中央前列が当時のトミー氏である。
ここまでは、昨今のビジュアル系をサウンドやルックスの面から分析してきた。最後に、80年代のビジュアル系黎明期に「東のX、西のCOLOR」として知られたバンドCOLORのボーカルとして絶大な人気を誇り、現在はビジュアル系事務所の社長として辣腕を振るう"V系のドン"ダイナマイト・トミー氏を直撃。かつて本誌で「ビジュアルさんいらっしゃい!!」を連載し、V系音楽に造詣の深い角川慶子氏をインタビュアーに、現在のビジュアル系をぶった斬る!
角川慶子(以下、角) トミーさんから見て、ご自身の時代と今のビジュアル系は違いますか?
ダイナマイト・トミー(以下、ダ) 全然違うと思うよ。僕らの時代は、ロックバンドをやってるヤツの中でも、特にとんがってるヤツらがやっているのがビジュアル系だった。僕だって、バンドをやるかヤバイ世界に踏み込むかっていうくらいギリギリのところにいる人間だったし。でも今は、うちの事務所に所属するDIR EN GREYとか、既存のビジュアル系バンドにあこがれて始める子のほうが多いんじゃないかな。あとは、単純に「モテたいから」とか。
角 やっぱりビジュアル系ってモテるんですか?
ダ それはモテるよ。僕はあんまりだったけど、COLORのほかのメンバーには、ファンからのプレゼントに現金100万円が入ってたなんてこともあったみたいだよ。