雪に隠れた岩山のように、正面からは見えてこない。でも、映画のスクリーンを通してズイズイッと見えてくる。超大国の真の姿をお届け。
『タブロイド』
1977年にイギリスで起こった「モルモン教徒男性誘拐手錠レイプ事件」の容疑者であるジョイス・マッキニーのインタビューと、当時の資料映像によって構成されたドキュメンタリー。彼女の劇的な半生を、ドキュメンタリー監督エロール・モリスが追った。
監督/エロール・モリス 出演/ジョイス・マッキニーほか 日本での公開は未定
2008年、韓国のバイオテック企業、RNLバイオ社がクローン犬を作って話題になった。依頼人のバーナン・マッキニーは、凶暴な犬に襲われて瀕死の重傷を負った。その時、ブーガーという彼女の愛犬が、身を挺して彼女を守った。その忠犬ブーガーがガンで余命わずかと宣告されたので、彼女はブーガーのクローンを作ろうとしたのだ。
ブーガーの細胞から、ブーガーと同じ遺伝子の5匹の子犬が生まれた。子犬を抱いて喜ぶマッキニーの写真は世界を揺るがせた。つまり、人間のクローンも技術的に可能な時代になったのだ。これは神の領域を冒したのでは? クローンの人権はどうなる? 法律による規制の必要は?
だが、イギリスでの反応は違った。