――ここまで、ウリ専の法学・経済学を学んでいただいたが、最も重要な店の"商品"であるボーイたちには、どんなお仕事が待っているのだろうか? 現役ボーイたちを集結させ、それぞれの"営業術"と苦悩について語ってもらった。
【座談会出席者】
A…都内の出張形式ウリ専に勤める現役ボーイ。ボーイ歴4年。26歳、ゲイ。
B…Aとは別の出張形式ウリ専に勤める現役ボーイ。ボーイ歴6年。24歳、ゲイ。
C…Bと同じウリ専に勤める現役ボーイ。ボーイ歴6年。30歳、ノンケ。
『新宿二丁目ウリセン物語』(河出書房新社)。
──みなさんは、お店のプロフィールでも実年齢を公表してますか?
A 俺は、20歳ということに(笑)。
B 俺も店では20歳という設定。入店した当初は19歳だったんだけど、1回辞めて出戻った時に1歳増で更新された。それからはずーっと不老。
C 俺も店だと24歳で、6歳サバ読んでる。3年前、アボンヌさん(=筆者)に指名された時、「タメじゃーん」とか言っちゃったけど(笑)。
A えっ、そういう関係だったの!?
──ちょっと、唐突にバラすのやめてくださいよ! しかも年齢詐称!!
C あは。アボンヌさんはゲイの世界だと需要ありそうな感じだったから、「なんでウリ専なんか?」って不思議だったよ。まぁ3回くらい指名してくれて、ありがたかったけど。