まるでアメコミ版『ビバリーヒルズ高校白書』!? 『X-MEN ファースト・ジェネレーション』のナイーブさとは?

──低迷する映画業界よ、こんな時代だからこそ攻める映画を! 保守的になりがちな映画業界に喝を入れる映画評。映画を見る前にこれを読むべし!

2011年8月号 MOVIEクロスレビュー

■エイブラムス+スピルバーグで未知との遭遇!

(C) 2011 PARAMOUNT PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

『SUPER8』
監督・脚本/J.J.エイブラムス
製作/スティーヴン・スピルバーグ、J.J.エイブラムスほか
出演/カイル・チャンドラー、エル・ファニングほか
配給/パラマウント映画 公開/6月24日
1979年オハイオ州。地元の少年少女6人が、スーパー8ミリカメラで自主制作映画を撮っていた。ある夜、撮影中の彼らの目前で、軍の列車が車と衝突、脱線。カメラはそこに出現した何かを映す。『LOST』のJ.J.エイブラムスと、スピルバーグが手を組んだ注目作


【映画文筆業・那須評】
★★★★★★★★☆☆
ジュブナイル+クラッシャーが乙!
ロメロに影響されてゾンビ映画を撮らんとする少年たち(監督役は主人公ではない)と、彼らにつき合うヒロインの距離感が絶妙。アリスにメイクを施すジョーのぎこちない手つきに身悶える。甘酸っぱいジュブナイル臭と、J.J.ならではのミもフタもないクラッシャーの組み合わせが乙。富士フィルム製8ミリフィルム「シングル8」をモチーフにした村上賢司監督の『フジカシングルデート』と、平野勝之監督の今秋公開作『監督失格』とともに観たい。

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