続投に執念を燃やす菅直人首相。その暴走に手を貸した「戦犯」のひとりに、ある若手政治家A議員の名前が浮上している。菅グループの議員が証言する。
「A議員は官邸中枢にいる政府高官で、子飼いの番記者たちから、ほかの議員がオフレコでしゃべったことを記したメモを入手し、菅さんに取り入ろうと告げ口ざんまいだった。せっかくつかんだ閣内のイスを手放したくないという子どもじみた動機も動機だが、反菅グループばかりじゃなくて、身内の悪口まで耳に入れていた。そうやって結局、菅さんを疑心暗鬼にさせ、党内で孤立させてしまったんだよ」
中でも、菅グループの長老格、江田五月法相と荒井聰元国家戦略担当相にまつわる告げ口は、群を抜いていたらしい。
「2人は、菅さんと直接会えば、エールを送るつもりで『小沢一郎とだって話せばわかる』などと平気に言える仲。ところが、2人が同じセリフを番記者に向かってしゃべると、そのオフレコメモを入手したA議員は悪意に解釈し、『あの2人は使い物にならないですよ』という告げ口になっちゃうんだ。おかげで、11年1月の内閣改造時は2人とも官房長官候補だったのに見事に外され、荒井さんは閣外追放、江田さんも入閣すら危なかった」(同)