独自路線をひた走るものから貴重な公開選考まで──おらが町の文学賞はこれが見どころだ!

──地方文学賞のうち、ここでは既刊本を対象とした、知名度の高そうな賞をピックアップ。案外、地元主催のものでも知らないかも!?

★チャートは5段階評価。編集部の独断で、「一般知名度の高さ」「地方ならではの独自性」「受賞作の売上への貢献度」の3項目を採点。

最古の地方文学賞にして孤高

泉鏡花文学賞
主催/石川県金沢市
選考委員/五木寛之、村田喜代子、村松友視、金井美恵子、嵐山光三郎
創設/1973年
大賞賞金/100万円

泉鏡花生誕100周年を記念して創設された、初の全国規模の地方自治体主催文学賞。鏡花の世界に通じるロマンの香り高い作品か否か、が選考基準となっている。過去には新人時代の吉本ばなな(88年第16回)や、野坂昭如(02年第30回)のようなベテランが受賞しており、柔軟かつ堅実で独自性もある、地方文学賞の中でも別格の存在。

最新受賞作/『河原者ノススメ 死穢と修羅の記憶』篠田正浩(幻戯書房)
作者は、"松竹ヌーベルバーグの旗手"と称された元映画監督。差別の対象であった芸能者に着目した、独自の芸能論を展開。



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