自身の突破口は見いだせず?
ますます混迷を深める政局について、本誌は3月号でこう指摘しておいた。
「菅首相が小沢切りに必死だからね。強制起訴をきっかけに離党に向けた動きを加速させているだけに、小沢グループは猛反発。側近のひとり、松木謙公・農水政務官は抗議の辞職も辞さない構えといわれ、弾みで政権の一角が崩れ、一気に小沢グループの大量離反→民主党分裂というシナリオも想定しないといけなくなってきた」
この予測通り、小沢一郎氏の「党員資格停止」は猛烈な反発を呼び、民主党1年・2年生議員16人が会派離脱に踏み切ったのに続き、閣内に取り込んだはずの松木氏も政務官を辞任。だが、小沢グループの反乱劇はこれにとどまるはずがないという。官邸担当記者が証言する。
「小沢グループの中核『一新会』のメンバーと名古屋市の河村たかし市長の地域政党『減税日本』が一緒になった、新党立ち上げの動きがあるんです。菅首相はもはや政権を掌握できていなくて、このままでは党内分裂は必至です」