■フェイスブック発展のウラ側を描く
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『ソーシャル・ネットワーク』
監督/デヴィッド・フィンチャー
出演/ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク
配給/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 公開/1月15日
大学在学中にSNS・フェイスブックを立ち上げたマーク・ザッカーバーグ。天才ともてはやされる一方で、人柄に難があるのはIT業界では有名。フェイスブックをめぐり、恋人や友人との間で繰り広げられた裏切りと軋轢を、『セブン』のフィンチャーが映画化。
【映画文筆業・那須評】
★★★★★★★★★☆
"わかり合える"幻想からの解放
愛されざる主人公のキャラとアイゼンバーグの尊大な怪演ぶりがとにかく泣ける。世界最大のコミュニケーションサイトの開発者がコミュニケーション能力ゼロである皮肉と必然。マークは自分を守ろうとするがゆえに孤独だが、彼の恋人や仲間も利己的で幼く、互いに歩み寄ることができない。しかしその絶望を生きる姿はあまりにも真実で、映画は彼らを否定も肯定もしないことによって、人と人はわかり合えるという幻想の呪縛から解放してくれるのだ。