公務員試験に学生殺到で倍率は100倍! 大卒でも半分は就職できない韓国の若者

格差社会は韓国でも社会問題になりつつあるようで……。

 当特集【1】でも触れた通り、韓国の雇用情勢は、日本と同様、あるいはそれ以上に悪化している。特に大卒者の就職率は、50・5%と、日本のそれをはるかに下回る(日本は60・8%)。韓国の学歴重視のお国柄はつとに知られていることだが、05年度時点で高等教育への進学率は89%と群を抜いて高い(日本は54%、アメリカで82%)。受験戦争の厳しさは日本以上で、ドラマ『ドラゴン桜』がかの国でリメイクされ、話題を呼んでいるのもうなずける状況だ。それだけの戦いをくぐり抜けても就職が保証されるわけではないとなれば、韓国の若者にとっては人生設計などあったものではないだろう。

 日本でも不況が続くと公務員人気が上昇するのは常だが、韓国でもそれは同様のようで、一般企業への就職を諦めた学生の中には、公務員試験を目指す者も多いという。

「公務員試験の勉強のために、大学を休学する学生もいるといいます。でも、たとえばソウル市の職員の求人倍率はひどい年だと100倍を超えることもあるくらいで、サムスングループなど財閥系企業への就職と同じくらい難しいんじゃないでしょうか。大学卒業後も何年も公務員を目指して浪人し続ける若者もいます。まるで科挙試験のようですよね(苦笑)」(ソウル在住日本人)

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2024.11.22 UP DATE

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