家電業界──好調、薄型テレビ! メーカーに忍び寄るサムスン・LGの影

──さまざまな好要因のおかげもあって、久しぶりに追い風が吹いた昨年の家電業界。特に今年7月に実施される完全地デジ化を前に、薄型テレビは人気商品となった。一方で海外メーカーの製品が人気を得てきており、安さと品質を兼ね備えたそれらの製品は、年々その勢いを増しているが……。

(イラスト/都築潤)

勝ち企業

サムスン電子
日本国内におけるデジタル家電のシェアは小さいが、海外での売り上げは抜群。新興国の家電需要が伸びる今後、さらなる成長が予想される。目下国内メーカー最大の壁。

ハイアールグループ
中国最大の複合企業体。欧米でも認知度の高い白物家電を武器に02年、三洋電機との合弁会社として日本市場に参入。現在は単独で事業を展開。存在感を増しつつある。

負け企業

三洋電機
04年の新潟中越地震での工場被災、07年の携帯電話用充電池の回収騒動、粉飾決算疑惑などの影響から、09年にパナソニックに買収され、ブランドも消滅。国内各メーカーは、どこも同じ状態に陥る可能性が……。

 家電エコポイント制度が各種製品の買い替えを促したことなどにより、ITバブル以来の盛り上がりを見せた昨年の家電業界。中でも薄型テレビが好調だったのはご存じの通り。今年7月にテレビ放送が地上デジタル放送に完全移行する影響から、例年の2倍となる約2000万台前後を、国内だけで出荷すると見込まれる人気商品となった。

今すぐ会員登録はこちらから

人気記事ランキング

2024.11.22 UP DATE

無料記事

もっと読む