「おネエ」はセーフだけど、「オカマ」はNG!? メディアが「オカマ」という言葉を使うのはタブーなのか?

積極的に「オカマ」を自称し、批判を受けたおすぎ
とピーコ。「オカマ」はポピュラーな言葉となったが、
まだまだ差別的?

──当特集【2】で日出郎氏は、『おネエ★MANS』という番組名に対し「おネエという言い方が、オブラートに包まれてる気がする」と述べていた。もしかすると、そこには差別表現への配慮があったのかもしれない──。

「オカマ」という言葉をメディアで使用することをめぐり、論争が巻き起こったことがある。「『伝説のオカマ』論争」と呼ばれているそれは、01年に雑誌「週刊金曜日」が同性愛者の権利獲得運動などを行ってきた東郷健氏についてのルポを掲載した際、タイトルに「伝説のオカマ」と記載したことに起因する。内容は東郷氏の活動を肯定的にとらえようとしたものであったが、ある同性愛者の団体が「差別語の『オカマ』を用いたのは問題がある」と抗議。その後全面的に謝罪した編集部の対応も含め、「『伝説のオカマ』は本当に差別表現なのか否か」といった論争が勃発したのである。(註:当特集【6】参照)

 この時、先頭に立って「差別表現を禁ずるべきではない」と主張していたのが、90年代のゲイ・ムーヴメントを率先した作家・伏見憲明氏。同じセクシャリティでありながら、くだんの団体とは異なる意見を持った理由を、同氏は次のように語る。

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