捕鯨問題で報じられない捜査機関の介入と不条理【前編】

──昨今、なにかと話題に上がる捕鯨問題だが、一連の動きにかんして環境保護団体の行動もマスコミを賑わせている。今回は、グリーンピース職員が鯨肉を持ち出した「鯨肉窃盗事件」における捜査や裁判のあり方を、グリーンピース・ジャパン事務局長の星川淳氏と共に多角的に考察してみたい。まず最初に理不尽だったのは、5万円相当の鯨肉窃盗事件に対し、送り込まれた捜査員が70人を越えるという異常さだろうが、事件や捕鯨のみならず、グリーンピースのあり方やマスコミの報道、そしてNGOや市民活動への司法の介入に問題はなかったのか──。

【今月のゲスト】
星川 淳[グリーンピース・ジャパン事務局長]

神保 今回は「鯨肉窃盗事件」を取り上げます。この事件では、国際環境保護団体・グリーンピースの職員である佐藤潤一さんと鈴木徹さんが、調査捕鯨船団乗組員による鯨肉の横領を告発する目的で、証拠の鯨肉を倉庫から持ち出したために、窃盗などの罪で逮捕されました。そして青森地裁で9月6日、懲役1年・執行猶予3年の有罪判決が出ています。

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2024.11.22 UP DATE

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