ロケーションアイドル考──秋葉原のオタク文化が育んだ地方アイドルとAKB48の類似点

「アキバ(AKiBa)」という秋葉原の略称の頭文字から名付けられたAKB48は、AKB劇場での活動を中心とし、劇場に"会いに行ける"という秋葉原に根差したアイドルだ。こうした地域密着型のアイドルといえば、商工会や商店街が地場産業活性化のために結成させた地方アイドルの存在が挙げられるだろう。

ネットでもその活動を知ることができるロコドルたち。

 ロコドル(ローカルアイドルの略)や地ドル(地方アイドルの略)とも呼ばれ、山形県酒田市の「SHIP」や新潟県の「Negicco」、広島県の「サンフラワー」など、ここ数年間で多くの地方アイドルが生まれた。

「地方アイドルも、秋葉原での劇場活動が根底にあるAKB48と同じく、地域内での活動がほとんど。しかし、彼女たちの人気や成長ではなく、地域活性化を目的とした地ドルの活動は、最初こそ盛り上がりますが、次第に地域住民の愛着や関心は薄れていきます」

 こう語るのは、『メディア文化の街とアイドル』(学陽書房)の著者で、地方アイドルに詳しい日本大学文理学部教授の仲川秀樹氏。

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2024.11.21 UP DATE

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