経済学者・飯田泰之氏が語る──価格競争は素晴らしい!......が、"死に帯価格"の店を守って贅沢もしたい!

唐揚げにポテト、卵焼き......と、定番メニューはやはり問題なし。でも、サラダはレタスと半熟卵のみって!

──これまで、居酒屋デフレにおけるデメリットばかりを紹介してきたが、経済学的に見れば当然、「低価格競争」は庶民にとって"いいこと"。しかし、同時にその代償は大きく......気鋭の経済学者、飯田氏が、日本料理界の構造における注意点を指摘する。

 ゼミの学生を見ていても思いますが、今の若者は酒をホントに飲まなくなりましたね。強いて言うなら、コンパで利用する「金蔵」(=金の蔵Jr.)などの均一居酒屋に行くぐらいでしょうか。それまで安いというイメージのあった単価3000円前後の「和民」ですら、最近の学生にとっては高く映るようです。そんな居酒屋が、価格を抑える方法は2つ。材料を大量に仕入れて、単価を下げて少品種のメニューを提供するか、大量のメニューを揃え、バリエーションで勝負するかです。後者は投資で言う、ポートフォリオ・セオリー(多彩な分野に分散する投資法)のようなスタイル。これは味や質で勝負できない均一居酒屋には、適していると思いますよ。メニューがたくさんあれば、誰でも自分の好みのものを1、2品は見つけられるでしょうから。


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2024.11.25 UP DATE

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