――4~5年前まで、ワンアイデアで夢をつかめるステージとして、学生たちから憧れのまなざしを向けられていたIT業界。その後、ライブドアショックやブラック企業の存在など、業界全体でマイナス要素が噴出したが、昨今の就職活動にその影響は響いていないのだろうか。IT企業入りした(する)20代前半の新卒者に取材した。
本誌連載陣の佐々木俊尚氏もおすすめするノマドワーキング。
「戦略系コンサル的業務を想像していたのに、今の仕事は完全にSE。説明会の話と少し違う……」。こう話すのは、私大法学部出身のITコンサル企業勤務の男性。目的意識の高い文系学生は、本文中でも触れたように、一部業務内容に誤解を抱いたままITコンサルを志望する傾向にある模様。企業側も優秀な人材を逃さぬよう、説明会で多少のリップサービスをしているようだ。一方、来春ITベンチャー企業に入社する文系学生は「将来は起業したい。その目標に向けて、入社までの期間に一度起業しようと準備中」と、壮大なプランを明かす。文系からIT業界を目指す学生の一部にとっては今でも起業が最終目標のようだ。