──"月200時間残業""客先常駐""SEはキャリアにならない"……一時の栄華を尻目に、今や"ブラック"が当たり前となりつつあるIT業界。小誌09年11号でもお伝えした通り、IT業界のブラック度は相当なもの。今回は、そんな同業界の実態にさらに迫った。
リクナビNEXTのHPより。
勤務はハードで長時間。泊まり込みにサービス残業、休日出勤も当たり前。薄給ゆえの高離職率──これが、ご存じ"ブラック企業"の労働環境だ。そして、この労働ダークサイドと"相性のいい"業界といえば、IT業界。「デスマーチ」(短すぎる開発期間に過剰な要求、人員不足などが重なった過酷な開発現場の状況)、IT土方(シビアな労働環境にいる技術者の卑下自称)なるフレーズがバンバン飛び交う、かの業界なのだ。そういえば、ブラック企業の存在を世に知らしめた2ちゃんねるのスレッド『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』もソフト業界が舞台だった。現場から届く悲痛な声は、さながら21世紀版『女工哀史』のよう。事実、現場の社員はこう嘆く。