子供すら騙せない凡作!? 大人の慰みものに過ぎない『宇宙ショーへようこそ』

2010年8月号 ANIMATIONクロスレビュー

■『かみちゅ!』監督の最新作

『宇宙ショーへようこそ』
監督/舛成孝ニ
脚本/倉田英之
制作/A-1 Pictures
配給/アニプレックス
6月26日より新宿バルト9ほか全国公開中

田舎の村で、夏合宿のため小学校に集まった5人の子どもたち。偶然見つけた犬の手当てをしたところ、犬がしゃべりだし、「2100万光年離れた惑星から植物の研究にやってきた宇宙人・ポチ」を名乗る。お礼に月へ連れていってもらった5人だが、トラブルで地球に帰れなくなり……。『かみちゅ!』の舛成監督初の劇場版。


【批評家・宇野評】
★★★☆☆☆☆☆☆☆
空回り感が否めないファンタジィ
気合が空回りしているのかとにかく冗長。この程度の内容で2時間超えはないだろう。そのへんからして「子どものための」「良心的な」作品という皮をかぶった大人の慰みものの匂いもしなくはない。テンプレ通りの「田舎の夏休み」「ピュアな子どもたち」もアレだが、特に脚本には問題が多く、中盤のダレはもちろん、終盤の安っぽい説教も完全に足を引っ張っている。背伸びして児童文学気取る前に、アニメで非日常を構築することの意味を考え直すべき。

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