政治活動家・鈴木邦男が語る右翼の既得権「右翼は交通違反でも捕まらなかった」

──これまで官僚が情で残した既得権について触れてきたが、果たしてそれらは"慈悲深き"権利として容認されていいものなのだろうか。共著『左翼・右翼がわかる!』(金曜日)が2月に出版された佐高信、鈴木邦男両氏が、左派・右派それぞれの視点から、日本の既得権益と社会構造の関係を語った──。

鈴木邦男氏の著書『右翼は言論の敵か

 路上の靴磨きをいつからか見なくなりましたね。昔はしょっちゅうお世話になりましたよ。今でも渋谷あたりに行くとたまに見かけるけど、我々がハチ公前であれをやろうとしても、警察は許可を出さないですよね。裏のモヤイあたりだと見かけるけど、できる場所とできない場所があるのかな。警察の胸先三寸という気も、しないでもないけど。それと、都の許可もいるでしょう。昔からそこで商売してる人だけに既得権として与えているわけで、ここらへんが日本人らしい。規則をバシッと適用しないで「まぁ、あんたらに限ってはいいよ」という。大岡裁きのようで、日本の役所のおもしろいところではありますね。

 似た例で、昔は紙芝居があった。自転車でやってきては路上や公園でやるわけだけど、あれも既得権だよね。いきなり「今日から営業禁止」と追い出したら彼らも生きていけないから、経過措置として許されてきた。もし今僕が「紙芝居やりたい」と言っても、許可は下りませんからね。まぁ、今は見る人もいないだろうけど(笑)。

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2024.11.22 UP DATE

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